日本列島はまるで地学の博物館だ。地球の秘密を解くためのサンプルが、身近な風景の中にも、雄大な山々の作り出す景色の中にも沢山用意されている。地学散歩は、自然が語る自らの生い立ちに耳を傾ける旅なのだ。南関東の平野や海岸、中部の三千メートル級の山々や谷や断層は、日本列島のどんな過去を刻んでいるのだろうか。

地球物理学者の竹内均氏が、日本各地を訪ね、地学的に興味深いポイントを一県につき約５ヶ所選び、1ヶ所につき1頁を割いて解説した、地学の観点からとらえた日本探訪シリーズ第3巻。取材に同行した竹内氏の研究室員、松井孝典・山科健一郎の両氏が担当した写真も実に素晴らしく、資料的価値も高い。平凡社カラー新書76として1977年出版。143頁で定価は550円。

オーナー評価★★★★★★★★★★

【目次】

■地学の目－南関東・中部

◇カラー版64頁：埼玉・千葉・東京・神奈川・新潟・富山・石川・福井・山梨・長野・岐阜・静岡・愛知

■地学フィールド・ノート－南関東・中部