5 票
著者 | P.F. ドラッカー |
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出版社 | ダイヤモンド社 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784478001202 9784478372111 |
登録日 | 2006/03/21 |
リクエストNo. | 33122 |
リクエスト内容
経営学の「神さま」として知られるP.F.ドラッカーの実質的な処女作で、初版は
1939年。「本書は政治の書である」とはじまる初版本への前書きは鬼気迫るものが
ある。
「ファシズムとナチズムがヨーロッパの基本原則を脅かす存在であることを知るが
ゆえに、私は全体主義についての通常の解釈や説明を受け入れるわけにはいかない」
「したがって私は、全体主義について、意味のある的確な解釈と説明が必要であると
考えた」と、本論ではファシズム台頭の背景を分析。そして宗教が、知識人が、政治
家が、これにどうかかわり、何をして何をしてこなかったかを、知識と理論を武器に
正面から斬り込んでいく。
一方で全体主義国家での産業、食糧、所得などの変化を克明につづっている。
これが著者20代の思索と知ると驚くばかり。読むものに緊張を強いるほどの真摯
な筆致で、学問の神髄を感じさせてくれる1冊だ。
ドラッカーが本書で浮き彫りにした問題の多くは、世紀をまたいでなお持ち越され
ている。全体主義の指導者原理(225ページ)と、それに熱狂する民衆の分析は、そ
のまま現代のカルト教団やテロ組織にあてはまるし、「大衆の絶望」「虚無主義への
逃避」といった危うい状況を安易に払拭するためのカリスマ待望論も聞こえはじめて
いる。
密度が濃く、読み解くのは骨だし、重い荷物を負わされた気分になる本でもある
が、「われわれ全員の人生が、あの時代の影響を受けた。われわれはいまだに『何が
起こったのか』ではなく、『どうすればあの事態を防ぐことができたか』を考えてい
る。過去を説明することよりも、過去を再現させないことに心を奪われている」から
始まる1969年版序文を読むだけでも、この本の価値は十分にある。そしてこの本は
「あの事態を防ぐこと」のできる読者に育つように強烈なメッセージを放っている。
(松浦恭子)
※amazonのブックレビューより転載
投票コメント
全5件
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かつて、ヒトラーや、ナチスドイツなどに、興味を持ったものとGOOD!1
して、たとえ「鉛」のようで読むのが、むつかしいとしても、是
非、読んでみたい。 「なぜ、それが起ったのか?」だけではな
くて、「それを、どうしたらよいのか?」まで、少しでも分ると
したら「地獄の様相」も、少し違うかもしれないから。 (2006/03/22) -
当時の時代の流れを若きドラッカーが熱意を処女作として熱意を込めて出稿した作品です。 今のような時代にこそ読むべき本です。 (2007/07/20)GOOD!0
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全体主義に関する考察。非常に興味がありますね。 (2006/11/21)GOOD!0
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ドラッカーの処女作にして全体主義批判の嚆矢。20世紀屈指の名著、是非とも読みたい。 (2005/02/24)GOOD!0
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ぜひ読みたいのです。 (2005/02/23)GOOD!0
読後レビュー
タイトル | 価格 | サイト |
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「経済人」の終わり ドラッカー名著集 9 | 2,200円 | アマゾン |
NEWS
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2006/03/21
『「経済人」の終わり―全体主義はなぜ生まれたか』(P.F. ドラッカー)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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ネミサマ