「春山行夫の博物誌５」
人類は死と病気を克服するため、試行錯誤を繰り返しながら、薬を開発してきた。不老長寿の薬、毒薬、媚薬などをはじめ、おろかしくもあり、涙ぐましくもある人間の営みを、エピソードをまじえながら紹介する。装幀は元「太陽」編集長の木幡朋介氏が手がけています。四六判、1989年出版。

オーナー評価★★★★★★★☆☆☆

【目次】
古代の薬の記録
世界最古の薬の記録　病魔を追い払う薬　七億のミイラと七百種の薬　古代エジプトの薬　ギリシア時代の薬　医術のアルス・ロンガ　生きた人間から得る薬　宝石の薬効　ローマ時代の薬屋　聖書と薬　チューリップと古い写本　粘土の薬

薬草と毒薬
サソリとトリカブト　睡りの花・けし　タマネギの古記録　世にも不思議な毒草　悲鳴を上げる薬草　ヴィーナスのリンゴ　三つの黄金のリンゴ　世界最初のビューティ・コンテスト　恋のリンゴ　子宝の得られるお守り　常緑樹と異臭　同感と反感　毒薬のはじまり　悪妻と毒薬と雄鶏　自殺の許可と国定の毒薬　悪魔の花　クレオパトラと毒蛇　皇帝と毒薬　アレキサンダー大王の毒殺　毒を消す薬　毒薬王ミトリダテス　解毒剤の歴史　毒を隠した指輪　蛇の逃げだす草　シクラメンの効能

エジプトの秘法
偉大なアルベルトゥス　エジプトの秘法

宝石の魔力
古代の宝石　魔よけのお守り　宝石の色　宝石の色のシンボル　医薬的効能

十六世紀以後
蒸留の歴史　同感説の復活　占星学の影響　本草学の終わり

インチキ薬の横行
パテント薬　広告浄化の運動