写真家、緑川洋一氏の処女作品集であり、戦後日本で出版された写真集の第一号でもあります。
内容は女性のヌードをふくむ、人物や風景写真を中心とするもので、まだ修整写真が一般的であった時代のため、技法書としては古くなっていますが、後年の氏がさかんに用いた露光技術が本作品でもいくつか試みられており、現在見ても新鮮な部分があり、出版史的以上の価値が認められます。本リクエストにおいて、本書の単独での復刊は困難と思いますので、アンソロジーへの収録などでの復刊を希望するものです。作品図版はモノクロ32葉。判型は260mm×185mmで1950年出版。当時の定価は320円。
オーナー評価★★★★★☆☆☆☆☆

＜目次＞
【作品】
「肖像」　「金魚と女」　「開放」　「着衣」　「水差し」　「ひまわり　A～B」　「T嬢」　「W嬢」　「蝶」　「黒衣の女」　「海　A～D」　「プロフィール」　「I嬢」　「静想」　「卵と女」　「オリーヴの樹」　「三人の女」　「室内」　「スイートピー」　「花」　「創生」　「女体　A～G」

【テキスト】
〔女性写真について〕
女と写真　女性写真のいろいろ

〔撮影の実際〕
作画意図と企画　モデルの選定　モデルの服飾　写真に適した化粧　光の採り方　レフの使い方　フィルターの使い方　露出と絞り　ピントの合せ方　撮影場所の選定　撮影の実技　モデル撮影会　カメラ　付属品

〔現像から仕上げまで〕
現像　定着　水洗い　原板の点検　修整について　やさしい原板修整の仕方　引伸ばしのテクニック　印画仕上げ