モネの『睡蓮』の味わいとは？ゴッホの『向日葵』に秘められた思いとは？美術作品と芸術家の間にちりばめられた謎に挑戦、ミステリーを読み解くように、明快に説き明かします。古今にわたる幅広い美術鑑賞が面白おかしく展開される、ユーモアたっぷりの名画案内18章。先史時代の壁画から町角の芸術まで、知性に裏付けされた軽妙な語り口には、美術ファンならずとも、思わず引き込まれる魅力があります。著者はミレー研究で知られる美術史家。カラー図版も豊富で、眺めるだけでも楽しい18室の美術館仕立ての優れた美術評論。1991年出版。
オーナー評価★★★★★★★☆☆☆

第１室　モネ―より深くモネの連作『睡蓮』を味わう
第２室　ミレー―２つの『種をまく人』―どちらがサロン出品作か
第３室　クールベ―反逆児クールベが絵画で試みたものは
第４室　ゴッホ―創造に燃えたゴッホ―向日葵にぬり込めた想い
第５室　ゴーギャン―悪役に甘んじた被害者（？）ゴーギャン
第６室　レオナルド・ダ・ヴィンチ―世紀の名画盗難事件　藪の中の「モナ・リザ」
第７室　ミケランジェロ―よみがえった青年ミケランジェロの色彩
第８室　ラファエロ―美男ラファエロ　その愛される理由
第９室　洞窟壁画―最古の動物画に想う　ヒトは何故絵を描くのか？
第10室　ミロのヴィーナス―美の女神像の失われたポーズを求めて
第11室　南蛮美術―日本画工の足跡　南蛮美術のふるさとをのぞむ
第12室　フリードリッヒ―フリードリッヒとブルックナー　神の栄光と自然への愛
第13室　クリムト―マーラーとクリムト　世紀末芸術私感
第14室　ゴヤ―『着衣のマハ』と『裸のマハ』
第15室　ピカソ―ピカソｖｓマドンナたち
第16室　ロートレック―美食家ロートレックのオリジナル・メニュー