古玩の世界は、まず好きでなければならない。あくまでも自己が中心で、自分の眼で勝負する。のめり込んで淫することをいささかも恥じることもない。どんなものを買い、どんな失敗を重ね、どんな喜びを味わったか…。これまでに買い集めたさまざまなものから、これを愛し撫でたり、さすったであろう先人の心が、伝わってくる。古玩の世界はどこまでも広がる。骨董亦楽しきかな。（箱の紹介文）

歴史家、奈良本辰也氏が愛蔵した品々を写真と氏の文章で紹介。
1988年出版。140頁、A4判布装ハードカバーで箱付き。
オーナー評価★★★★★★★★☆☆

【目次】
骨董、亦楽し　寒山拾得　空想茶会　鐔　蓋物　蒔絵文箱　尾戸焼　龍文八角鉢　盃洗と向付　片口　花鳥絵花瓶　池大雅　硯　洋灯　赤絵深皿　宋赤絵香炉　提籃　須田国太郎　コンプラ醤油瓶　火入　椿天目　絵高麗　御深井焼　自在鈎
骨董清談―吾目堂店主・北野二三男氏との対談

【図版で紹介された品物】
下村観山「寒山拾得」　河上肇筆一行書「屋有白雲中人帰白雲外」　古萩茶碗「李白」　宮崎寒雉作の茶釜　室町・江戸期の鍔　李朝古染付蓋物　芹文蒔絵文箱　月に時鳥図蒔絵香合　尾戸焼の徳利　龍文八角鉢　蒔絵筆洗　伊万里蛸唐草向付　根来塗・松代焼片口　花鳥絵花瓶　池大雅「滴露研朱点周易図」　端渓・赤間関硯　フランス風洋燈　赤絵深皿　宋赤絵香爐　堤籠　初代道八作煎茶茶碗　須田国太郎「裸婦デッサン」　三つ葉葵螺鈿紋漆重箱　コンプラ醤油瓶　伝茂三郎作火入　椿天目茶碗　海草文絵高麗壺　鶴首御深井焼　自在鈎