私小説の名手、藤枝静男の第三随筆集。美術のこと、知友のこと、敬愛する志賀直哉について等々、軽妙な文体で綴った珠玉のエッセイ。
1975年出版。
オーナー評価★★★★★★★☆☆☆

【目次】
「リッチ」と「留女」のこと　志賀直哉と築山殿のこと　志賀さんと禅のこと　明治四三年二七歳　座右寶のことなど　志賀直哉全集第一巻　志賀直哉紀行　セザンヌの色彩　空な模倣　版画の値段　小川国夫のこと　上司海雲氏のこと　園地さんのこと　原勝四郎氏のこと　曾宮氏のこと　曾宮一念の画業展を観る　日野市大谷古募出土蔵骨器　阿弥陀如来下向す　偽仏真仏　薬師寺東院聖観音　ケチな横好き　当てずっぽう　また接吻された　北欧の風物など　ガンジス河、ヒマラヤ　インド瞥見　インドの弥生壺　フランクフルトのルクレツィア　三度目の勝負　みんな同じ　隠居の弁　遠望軽談　憎まれ口　虚子のレコード　洋服屋ほか　昭和５０年　緑の光　道具屋の親父　二人組強盗　判彫り正月　趣味としての篆刻　二流品を好く理由　読書と創作　追憶　詔勅と占領との間　平野謙のこと