洋画家の林武（1896-1975）が自らの半生と、絵画論をはじめて明らかにした自伝。
1965年に講談社現代新書で出版され、1967年には自選した絵画図版20点を付したうえ加筆し、内容をすべて旧かな遣いにした箱入りハードカバーの特装版として出版されました。
オーナー評価★★★★★☆☆☆☆☆

【目次】
第一部　戦い
■嵐の家
先生の予言　国語学者としての父　雪の坂道で　前途への迷い　さいはての峠道で

■大地にひれ伏す
そっとよける　白いショールの少女　真生命の発見　大地にひれ伏す

■前へ前へ
樗牛賞を受ける　遮二無二に　病魔と友情　パリへ

■われついに勝てり
四分の一　破壊と生成


第二部　つりあい
■欠けとならし
存在と創造の根元　よりよき人生への意志　美はならしの形　欠けと人生

■光と闇
とらえがたい分裂　闇にとらえる僕の自然観　実体の認識　二本足で立つ不思議　中心の認識

■絵画と創造
目・手・頭　人間性の回復　僕の構図法　絵画の鑑賞

■個と全体
われといま　生き方

※特装版収録の図版は下記のとおり
裸婦坐像（37年）梳る女（49年）横向少女、十和田湖（53年）ネッカチーフの少女（54年）斜面の顔（54年）赤衣の婦人（57年）静物、熱海風景（58年）ノートルダム（60年）舞妓（62年）赤富士、静物、海（65年）裸婦、妻の像、婦人像（66年）デッサン３点