文楽最後の黄金時代といわれる昭和16年から翌年にかけて、写真家土門拳が山城古靱大夫、吉田文五郎、吉田栄三の三巨頭の名舞台や、現在は戦災で焼失してしまった貴重な文楽人形などを捉えた約6000枚のネガから250枚を厳選した写真集で、武智鉄二による別冊解説「文楽その背景」（土門拳が調査した座員の身上調査表なども含む）が付いている。レイアウトと装幀は田中一光が手がけた、土門拳の代表作のひとつ。二冊が一つの箱に収められている。判型は390mm×240mm、布装ハードカバー、1972年出版。当時の定価は23000円。
登録者の評価★★★★★★★★★★

※収録写真はモノクロですが、ネガの四色分割によって作られた貴重なカラー・プリントが一葉収録されています。

「文楽その背景」目次
文楽その芸その人びと　文楽人と思い出　座員の身上調査表　演目解説
座談　二代目吉田栄三・三堀家義・内藤豊・武智鉄二