8 票
著者 | 高橋和之 |
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出版社 | 有斐閣 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784641031814 |
登録日 | 2004/08/14 |
リクエストNo. | 25459 |
リクエスト内容
国政の中心を内閣にみ,選挙を通じて選挙民の多数派に支持された内閣の形成を実現しようという代表制理念にたって,議院内閣制,選挙制度,政党制のあり方などを,その思想的背景も踏まえて究明する意欲的な研究書(有斐閣)。ということですが、議論を極端に単純化すれば、人民主権論から民意を「正しく」反映した議会構成になるような制度をとっても、代表者の間で談合がされれば、民意とは乖離する執行府が成立する可能性がある。それよりも、主権論のイデオロギー性を克服し、国民が直接内閣を選び得るような制度・運用ができないか、ってな話。
投票コメント
全8件
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現在、憲法学の統治機構論を学ぶ者ならば高橋和之を学ばないわけにはいかない。その中でも、「国民内閣制」は続く著作を読み進める基礎となる重要な概念である。『現代立憲主義の制度構想』は今も手に入るが、本書に続く、いわば2巻であり、一連の著作なので、1巻の本書が手に入らず手元に置けないのはなんとも不便である。これは私だけの問題ではなく、憲法学を研究している者や憲法に関心のある者にとって痛手であるし、そのことによって憲法についての学問的議論や公共の討議がいくらかでも遅れをとるだろうことが想像できる。とりわけ日本の民主主義は崩壊していると言われる中、雑多で特に示唆に富むことのない新書なりがあっても意味はなく、やはり議論の流れを作っている大きな流れを知るためにも戦後憲法学の知見の詰まった本書が復刊され多くの読者の手に取られることが望まれる。 (2017/07/31)GOOD!1
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憲法改正が真剣味を帯びつつあるとき、こういう本が入手できないのは主権者としての国民にとって、まことに損失というほかない。単純に国民の勢力分布が議会に持ち込まれても、議会内で談合が行われる限り、民意と乖離する危険がある。この本は、国民が、執政を、競合する総合的な政策プログラムを擁する勢力に直接託する可能性をさぐっている。ある意味で人民主権論者や半代表制論者よりも、直接政的な契機が内在しており、知的興奮を駆り立てるものである。つづく、筆者の雑誌論文も併読するとよい。 (2004/08/14)GOOD!1
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読みたい (2007/12/24)GOOD!0
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よろしくお願いします。 (2006/06/07)GOOD!0
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高橋和之は、東大退官まで、憲法学会において重要なポジションにあり続けることが確実だから。 (2005/06/13)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2004/08/14
『国民内閣制の理念と運用』(高橋和之)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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kurt