二十世紀末、突如地上に降臨した神々によって宣せられた「最終戦争」の結果、人類はその数を五分の一にまで減らし、地上は不毛の地と化した―。再生暦後数十年が過ぎ、復興した人類は七つの都市に分かれ、神に「力」を与えられた「霊的守護者」たちの指導の下それぞれ独自の発展をとげていた。しかし、神々が地上から去り、時が過ぎるにつれ、人々の心から少しずつではあるが信仰が薄れていった。それはアスプについても同じであった。いつのころからか、どこの都市にも属さないフリーランスのアスプが神々の都市の暗闇で暗躍するようになったのだ。金剛界都市の場末の酒場の用心棒、聖武斗もそんなアスプの一人だった―。