不思議の国のアリスが穴に落ちる。そこに待っていたのは、欲求不満のフランケンシュタインの怪物だった。一部始終を天上世界のＴＶで見守るシェリー夫人と、アリスの救出に向かう “フランク・ザッパそっくりの” 若きフランケンシュタイン博士らが入り乱れるドタバタな表題作。その他、

乗組員のいない船がジブラルタル湾に入港する話 「解けない謎」 、山の中に突如あらわれた踊る二本足の話 「躍り手」 、ウィーンの裏街の地下に迷いこんだ紳士が壁から現れた修道尼とコンタクトする 「ソフィアという名の生き物」 、見世物小屋と南国のエロティシズムが交錯する 「ロムバルディアの活き蝋人形」 、インディ・ジョーンズ風冒険譚 「フー・マンチューに本当に会った話」 など、幻想に満ちた１５篇を収めた、詩人Ｈ・Ｃ・アルトマンの傑作短編集。