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著者 | オクテイヴィア・バトラー |
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出版社 | 山口書店 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784309467443 9784841107722 |
登録日 | 2003/05/07 |
リクエストNo. | 16300 |
リクエスト内容
白人男性と結婚し、作家を目指しながら暮らす26歳の黒人女性デイナ。
彼女はある日、部屋で本の整理をしていて、めまいに襲われる。
…次の瞬間デイナは森のはずれにいた。しかも眼前で、男の子が河に溺れかかっている! ルーファスと呼ばれるその白人の子を助けたデイナは、その後もたびたび訪れるめまいのため、見知らぬ場所に放り投げられる…そしていつもそこにルーファスがいた。しかも、そのたびに成長の跡を見せるルーファスが!
そしてそこは、まだ黒人が奴隷であった時代、1815年のメリーランド州だったのだ!青年ルーファスから、“おんな” “召使”としての奴隷の扱いを受けながらも、
そんな役割に次第に順応しルーファスに魅かれてゆくデイナはそのはざまに葛藤する ―
物語性豊かに感情の流れをダイナミックに描いて、この種の先駆的作品と言われる、
アフリカ系女性アメリカ作家O・バトラーの代表作。(1979年度作品)
投票コメント
全3件
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ふだん本など読まない人にこの本を貸したときの反応を見ると、GOOD!1
反応の良さでは『アルジャーノンに花束を』と双璧です。
あまり知られていない傑作だと思います。
バトラーは比較的激しいフェミニストだと聞いています。
そしておそらくマイノリティー差別も激しく糾弾するでしょう。
しかしこの小説では不思議と静かな時間が流れ、熟成するような熱い愛情が
濁流のように流れているのです。
基本のところでは物語性を重視した作品作りですので、エンターテインメント的
と見られかねない面もあるのですが、人種的・社会的な主従関係だけで
なく男女の主従関係(こんにちまでにも痕跡を残す)の出来ていくさまは圧巻です。
当時の南部の白人男性の気まぐれぶりや底知れぬ意地悪さ…それと裏腹の
「愛情」―まるで愛の内容を履き違えたかのような不可解な愛。
感情の配合は違うがその大きさにおいて現代とまったく変わらない愛。
これがバトラーの筆致のなかでは理解可能なのです…こうした力量は
多くの人に味わって頂きたいと思い、リクエストしました。 (2003/05/07) -
何人かのSF作家がこぞって推す幻の名作。奴隷制時代のアメリカに、教育ある黒人女性がなんどもタイムトラベルすることで、人種格差と男女格差のつらみをえぐりだしていく。今の時代のムードにあっている。 (2020/09/03)GOOD!0
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興味有り! (2003/05/08)GOOD!0
読後レビュー
タイトル | 価格 | サイト |
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キンドレッド | 1,672円 | アマゾン |
NEWS
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2021/10/27
『キンドレッド』(オクテイヴィア・E・バトラー 著 / 風呂本惇子 岡地尚弘 訳)の注文を開始しました。 -
2004/07/12
『キンドレッド』販売開始しました! -
2003/05/07
『キンドレッド ―きずなの招喚―』(オクテイヴィア・バトラー)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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