55 票
著者 | 金蓮花 |
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出版社 | 集英社 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784086141604 |
登録日 | 2002/05/31 |
リクエストNo. | 10475 |
リクエスト内容
▼前編
水の都ファロンを襲ったナリ川の氾濫から、十八年の歳月が流れていた。ツオラ家の次男セナルは、愛馬の雪白を譲ってほしいという若き騎士・ヨゥンの申し出に困惑していた。ヨゥンと騎射の勝負をしたセナルは、雪白を手放すことを決心するが、かねてからの夢だった騎士になるため、ヨゥンの従者を務めることになる。なぜかセナルは、ヨゥンに接するたびに不思議な愛しさを覚えるのだった。
▼中編
ヨゥンとの鉄格子ごしの抱擁から、数日後、国王カイエンがキルリン城を訪れた。カイエンはヨゥンを迎えにやってきたのだという。御前試合の後、カイエンに呼ばれたセナルは自分が近衛隊の一員として、ヨゥンとともに水の都・ファロンに行くことを告げられる。都へ帰る途中、古人の巫女ノエナを訪ねたカイエンたち。そこで行われた儀式で、セナルはヨゥンの意外な秘密を知るのだった…。
▼後編
ファロンの富豪・コンゼ家で大虐殺事件が起こった。近衛隊員として処理にあたったセナルは、事件が「邪気」の仕業であることを聞かされる。一方ヘラナで暮らすリランは、途中で拾った少年にヘンニムと名をつけ、孤独な心の慰めとするのだった。ヘンニムの素性を探るため、ヘナラへ向かったセナルは、少年がコンゼ家の息子であることを知る。執拗な「邪気」の手がリランに迫りつつあった…。
投票コメント
全55件
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わたしにとって、ライトノベルズの先駆けという認識のコバルト文庫は、新井素子さん、氷室冴子さん、藤本ひとみさん、そして、金 蓮花さん、という印象です。GOOD!1
金 蓮花さんの作品は、ストーリーにも引き込まれますが、
なにより、繊細で優しい文章に心豊かにさせられました。
もしかしたら、在日であるがゆえに、
日本人の日本語を扱う感覚とは一歩異なる視野での
言葉に対する感性が働いていたのかもと思ったりします。
また読み返したいなと思ったら、まさかの絶版。
まさかまさかで、区の図書館にも
ありませんでした。
古本屋巡りも宝探しで根気よく楽しめそうですが、
手に入れるなら、新品が望ましいです。
できれば、銀葉亭茶話シリーズなどは特に、
いまの若い世代の多くにも、
読んでもらえれば嬉しいです。 (2021/06/06) -
小学生の頃、学校の図書室から借りて読み、大変印象に残っている作品です。後年、他の“水の都”シリーズは揃える事が出来たのですが、この3冊だけがどうにも新品では手に入らず……。今でも当時買っておけば!と、とても悔やんでいます。なんとか復刊して頂きたいです!! (2013/03/11)GOOD!1
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水の都の物語自体も好きでしたが、続編にあたるこの話も切なさがにじみ出ていて、中学生時代に読んで涙しました。図書館で何度も借りたのですが、手元に置いておきたいので。できれば水の都の物語の全後編と、こちらの前中後編の5冊すべて復刊してもらえたらなぁと思います (2013/01/23)GOOD!1
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金蓮花さんの小説の中でも1,2を争う傑作だと思います。GOOD!1
私はこのお話がとても大好きで、本棚の一番よいところにおいています。現在3代目の本が並んでおりますが読みすぎて大変痛んでいます。買いなおしたいのですが見つかりません。現在の本も大変苦労して個人取引で入手しました。本当に美しくて切ない話です。現在は休止中のようですが、この話の続編にも今後の展開の含みがあるので先をほんとに気長に待っているのです。完結するまで何年かかっても待つつもりでいますが、今の本もできれば新刊でそろえなおしたいです。近頃ファンタジー系統の作品が大変注目されていますし、復刊されればまた、新たな評価が必ず出ると思います。本当にすきなのです。ほしいです。よろしくお願いします。 (2004/05/28) -
友人から、「水の都の物語」を借りましたが、「月の迷宮陽の迷宮」は前編がないからと貸してもらえず未読です。「水の都の物語」は、ときめき・せつなさ満天で、とても大好きな本です。その続編である本書も是非読みたいです。手元におきたいシリーズの一つ。是非復刊してください。 (2004/02/26)GOOD!1
読後レビュー
NEWS
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2013/01/23
『月の迷宮陽の迷宮 水の都の物語 前編』が50票に到達しました。 -
2002/05/31
『月の迷宮陽の迷宮 水の都の物語 前編』(金蓮花)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
ぴぴん