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汝の隣人を愛せ

全3件

レマルクの他の著作にも共通するのですが、困難な状況の中で生き抜こうとする人間の姿が、真に迫って描かれています。読後に、「人間愛」とは何か、「平和」とは何か、などと重いテーマについて考えてみたくなるような本です。この本が書かれたのは1940年代になりますが、「テロとの戦い」を掲げて、泥沼に踏み込みかけている現在の私たちにも、時を越えて通じるようなメッセージを投げかけているように思われます。レマルクの著作では、『西部戦線異状なし』『凱旋門』などが有名ですが、これらの本に勝るとも劣らない深みを持った本だと思います。

2008/09/14

高校時代に一度読んだが青春の年齢には強烈印象だった。あの頃の受験地獄の中で読んだ主人公たちの逞しさが生きる支えにもなった。40数年が過ぎ人生の下り坂に臨んで、今一度青春の鼓動に触れたい思いである。

2008/09/09

レマルクは、「西部戦線異状なし」「凱旋門」で有名である。これらの小説も含め、「汝の隣人を愛せ」の中では、いかに人間が戦争という状況下で肉体的にも精神的にも消耗させられ、死に至らしめられるかが克明に描かれている。しかし、と同時に、それと同じだけの人間の愛の美しさ、「戦争」という巨大な嵐の中で懸命に「生きる」人間の気高さも描かれている。ここに、作者の未来に対する期待が込められていると思う。
現代は、残念ながら作者の期待した世界の姿とは違うようだが、だからこそ、レマルクの見た「戦争」、レマルクの望んだ「未来」を現代の私たちが知る必要があるのだ、と思う。

2007/02/13