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新・鉄道は地球を救う

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鉄道の存在意義を説明できるために

「採算性」に囚われがちな鉄道の存在意義を、多様な効果・役割の観点から説明できるようになる目的で書かれている本。

出来る限り分かり易く説明しようという努力は感じられる。図表も用いている。
だが、脚注を各章の末にまとめて表示されてあったり、重要な部分は太字に「していない」など、まだまだ本の構成に改善すべき点はあると思う。脚注はそのページか見開いた隣のページの下か横に書くべきだ。もちろん、重要な部分は太字にするなどの工夫もあったほうがいい。

また、理論的に説明するとどうしても、「さっと」だとか「パッと」見ただけでは理解しにくく自分の言葉で説明しにくい感じはする。だが、理論的・科学的に考えることは誰にでも必要だし社会問題を考え決める際には欠かせない。
パッと理解し説明する必要性と、理論・科学的に理解する必要性、難しいが両立できないものか…。
その点は、いすみ鉄道の鳥塚社長の書く文章はとても分かり易く説得力のある文章を書かれていると思う。上岡氏と鳥塚氏が共同で本を書いたら面白そうだなと勝手な想像をしてしまった。

個人的には、
本書の内容に加え「鉄道は広域的な移動の機会を提供できる貴重なツール」であるという観点をもっと多く入れてほしかったなと思う。鉄道だと全国展開の地図や時刻表に載る。それだけでも鉄道があるその地域を認識できるし、全国どこに居ても時刻表で容易に時刻等を調べられるという良さは他の交通機関には中々真似のできない芸当だと思う。この点は交通問題に取り組む者ですらなかなか理解されていないのではないかと感じることもある。

2013/12/15