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花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 後編

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かゆいところに手が届く大島弓子論

何人もの著名な少女漫画家を論じていますが、前後編とも表紙が大島弓子というのに象徴されるように大島弓子愛であふれています。
掲載されてるのは、同時代に少女漫画を読んでいる人はほとんど知ってるような有名な作品ばかりです。
私も、掲載されているすべての漫画を読んできましたが、橋本治さんが一番力を入れているのが大島弓子論だと思います。
BLが市民権を得てだいぶたちますが、たんなる興味本位だけでBLを取り上げてるのではないから、大島弓子の漫画は男性をも魅了します。
なぜ惹かれるのか、自分と違うものを持っているから、なぜ愛しいのか、自分と同じものを持っているから。
この辺を橋本治はよくわかっているので、こんなに熱がこもるのだと思います。
大島弓子を好きな人、大島弓子で感動した人、橋本治が、どうしてそこまで惹かれたのかを分析することで、距離を置こうとしてるようにさえ思え、そこにまた感情移入します。
他の漫画家への分析も興味深いけど大島弓子分析は自己の分析みたいに思えます。

2017/02/15