1860年8月、バーク率いる探検隊が挑んだオーストラリア大陸縦断は生存者一名という悲劇的結末に終わった。猛暑と厳寒、渇きと飢え、そして死。探検隊の一年に及ぶ闘いを描ききった名作。巻末エッセイ椎名誠

初めて化石が発見されて以来多くの人々を虜にしてきた恐竜の在りし日の姿を甦らせるべく挑んだ二世紀に及ぶ白熱した研究史、そして発見の成果を競い合った科学者たちの姿を描く名著。巻末エッセイ長谷川眞理子

第一作品集『吶喊』、第二作品集『彷徨』の全訳。「狂人日記」「阿Q正伝」「孤独者」など、中国近代文学の出発点となった作品群を収める。

江戸の街を南へ。東海道を下り、品川宿の隆盛を見ながら、多摩川をわたり、川崎・横浜へ。神奈川県南部までも含む広範囲を叙述対象とした特異な一巻。

大作「カラマーゾフの兄弟」執筆のため中断された「作家の日記」は再開されたが、ドストエフスキーにとって志半ばの最後の仕事となった。

政治評論にきわだつ愛国的発言は、皇帝に重ねて忠誠を誓わされた著者の建前なのか、また本音なのか? 興味尽きないトルストイへの言及も採録。

本巻収録の「おかしな男の夢」は、「ボボーク」（第一巻）「柔和な女」（第三巻）に続く作品で、著者の魂の遍歴を示す重要な作品として注目される。

ドストエフスキーは殺人に強い関心を寄せた。従って裁判をテーマにした評論が多い。また、自殺についても再三言及し、死の問題に接近する。

多くの社会政治評論と「キリストのヨールカに召された少年」「百姓マレイ」「百歳の老婆」など短篇作品三本も収める。

定期刊行物「市民」に連載された一六篇の文章。珠玉の短篇「ボボーク」も収録。「現代的欺瞞のひとつ」では作家の心の内部がのぞき見られる。

戦前と戦後の断絶と連鎖の断片をつむぎつつ、いま40年を経て東京の町を歩いてみる。戦前の記憶をとどめる建物・景観の写真と文章でつづるもう一つの東京論。

音楽界を引っ張ってきたサザンオールスターズ。ライブチケットは瞬時に売り切れ、カラオケで愛唱され、新曲はヒットに次ぐヒットの桑田佳祐が作るいかにも「サザン的」なメロディーと歌詞、などを分析する。

音楽シーンに突如現れた椎名林檎。彼女の音楽は生きざまであり、魂を込めた表現だ。デビューから現在までの活動を記録した感動のドキュメント。ファン同士の会話のような親しみを込めて描かれた椎名林檎の音楽世界。

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