上巻に掲載したアルチュセールの序文、ランシエール、マシュレーの二論文に続いて、本巻では、アルチュセール「『資本論』の対象」を収録。

実証主義の精神を承け，社会学の研究対象である社会的事実の明確な規定に筆を起こし，アプリオリな観念や価値判断をしりぞけて事実を「もののように」研究することを基本的な規準と説く．ヴェーバー社会学の「価値判断...

モーパッサンとともにフランス自然主義文学を代表する作家ゾラ（1840−1902）が，19世紀半ばの印象派による近代絵画革新運動の推移を描いた芸術小説（1884年刊）．画家クロードの作品創造の苦闘と自殺に...

モーパッサンとともにフランス自然主義文学を代表する作家ゾラ（1840−1902）が，19世紀半ばの印象派による近代絵画革新運動の推移を描いた芸術小説（1884年刊）．画家クロードの作品創造の苦闘と自殺に...

本書は，皇帝シャルルマーニュの家臣として勇名を馳せた名将ロラン伯と，スペインの地を統べる異教の王マルシルとの激烈な合戦を唱った雄篇である．フランス中世の戦記物語には数多くの作品が残されているが，「ロラン...

アダム・ポロ。最初の人類の名をもつ不思議な男はどこから来たのか。軍隊か、精神病院か…。太陽や海、犬やライオンとの交歓の中に、奇妙な巡礼行を綴る。今年度ノーベル賞作家の処女作にして最高傑作。

ジャンヌ・ダルク＝「乙女（ラ・ピュセル）」の出現から処刑までわずか2年…。後世に付与された伝説・神話の類を排除し，膨大な資料から事実のみを冷静に積み上げ，「ジャンヌ・ダルクという名の事件」の全容を解明す...

1934年刊行。当時、フランス民俗学はイギリスの社会人類学に大きく溝を開けられていた。そこでフランスは、ダカールとジブチを結ぶ、アフリカ横断調査団を派遣する。レリスは秘書兼文書係としてこの調査団に参加。...

完全犯罪を成し遂げた男を待っていたのは、とてつもない恐怖と苦悩に満ちた運命の罠だった。ルイ・マルの同名の映画化作品でも有名な、胸苦しくなるほどの超一級サスペンス。

資本の論理と言語＝文化の位相を捉え直し、高度情報化社会における｢知識人=普遍的理念｣神話の崩壊にポストモダンの可能性を探る。

著者によって1950年に確立され，いまや純粋数学のみならず数理科学においても重要な役割を果たすようになった超函数の理論を明快に解説．数学専攻者はもちろん，ひろく物理・工学系の学生・研究者にすすめる．

文明の十字路アルザスにおけるドイツ語とフランス語の戦い、アルザス人の苦闘の歴史を語る。言葉と国家、少数民族の普遍的問題に関する基礎文献。

「サン＝クルーの風見」。フーシェにつけられた仇名である。フランス革命期にはもっとも徹底した教会破壊者にして急進的共産主義者。王制復古に際してはキリスト教を信ずることのきわめて篤い反動的な警務大臣。フーシ...

「ぼくが望んだのは、生以前の虚無と以後の虚無を内包しているような書物を創り上げることでした」(ル・クレジオ)。既知と未知の、生成と破壊の、誕生前と死後の円環的合一において成就する裸形の詩(ポエジー)。日...

自らの思想の形成と発展を、代表的著作にふれながら語ったインタビュー。平易な語り口で、自身によるレヴィナス思想の解説とも言える魅力的な一冊。

第一次大戦の惨禍の原因をナポレオン戦術を誤解した近代戦略思想に求めたケンブリジ大学講座「18世紀から20世紀に至る軍事思想の動向とその欧州史に与えた影響」に加筆、クラウゼヴィッツ、ジョミニ他を解読し戦略...

18世紀末のフランスの根源的でしかも激動的な変化の日々を眼前にして、イギリス国民は真摯な選択を迫られた。フランスの革命は、一世紀前の名誉革命と一致する性格をもち、二つの国家は肩を並べて進むべきか。それと...

素朴で飽きのこないおいしさが魅力のフランス地方菓子。 原点回帰、温故知新といった時代の潮流からも、古くから人々に愛されてきた伝統菓子への注目度は高まるばかりです。 本書は、フランス菓子・料理研究...

独裁者は、なぜ国民投票が好きなのか。Ｅ．サイードやレヴィ＝ストロースをはじめ、様々な思想家にインスピレーションを与えてきた、マルクスらしからぬ饒舌なテキスト。柄谷行人「表象と反復」も収録。