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地獄変相奏鳴曲

著者が、『地獄変相奏鳴曲』 の 「付録」 で語っているように、 「15年戦争中から敗戦後現在までの一日本人の魂の変遷(発展)を描出すると同時に、その間の歴史的・社会的現実を象徴的・縮図的に表示しよう」 と目論んだ本書を、わたしは出版年(88年)に一度読んだきりです。 各個独立の中編小説としても読むことが可能な、四楽章(四編)より成る、この大西氏の野心作の、特に第四楽章は、わたしにはかなり難解な思想を表現していますが、とにかく2001年1月に復刊成った『精神の氷点』(みすず書房)とあわせて、 “大西巨人文学”の発生点・発信点の秘密に近づける作品だと思います。 しかし、(やはり)売れなかったと見え、文庫化もされていません。 久しぶりに再読してみようと思います。 (2002/07/04)

地獄変相奏鳴曲
【著者】大西巨人

『日本掌編小説秀作選 全二巻』

編者の大西巨人氏は1919年生まれ。 現在もインターネット上で、書き下ろし作 『深淵』 を精力的に連載中の、その名に恥じぬ、戦後日本文学の“巨人”である。氏の古今東西の文学作品への知識の広さ・深さには驚嘆させられるが、該博な知識に裏打ちされたオリジナリティーあふれる批評には、確かな説得力があります。 その大西氏が、日本近・現代文学の“優良短品”を集めたのが、この二巻です。 いい本(いい作品)が読みたい若い人や、いい作品(いい本)を若い人に紹介したい人には、この、大西巨人氏の“批評眼”をパスした作品群に接して欲しい。 中学校や高等学校の図書館などには、いわば“必蔵書”です。 この『日本掌編小説秀作選 全二巻』には、「いい作品とはなにか? どんなものが優れた作品か?」を考えるヒントがあると、わたしは自信をもって断言します。 (2002/05/13)

『日本掌編小説秀作選 全二巻』
【著者】大西巨人

天路の奈落

大西巨人は、その作品で人間の生き方を追求し、読者に(正しい)生き方のヒントを与えつづけているが、『天路の奈落』は、比較的に直截的に、正しい生き方のヒントを、与えてくれていると、わたしは思い、多くの若い人に読まれるべき小説だと思うから。 (2001/03/12)

天路の奈落
【著者】大西巨人

神聖喜劇

この小説初読の時から、例えば「岩波文庫」に収められて然るべき作品と確信しました。にもかかわらず、絶版の有り様は、この国の芸術の程度の低さを物語っています。情けない限りです。 (2001/03/12)

神聖喜劇
【著者】大西巨人

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