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• 広告批評別冊 秋山晶全仕事

  【著者】広告批評 編

  大学のゼミ時代、糸井重里にインスパイアされ、仲畑貴志にカツを入れられ、眞木準にシテヤラレ、秋山晶にシビレて、新聞記者からコピーライターへ進路変更した自分にとって、リビングレジェンドとして未だ現役で活躍される秋山晶氏の仕事は、もはや崇敬の域に達するものかもしれない。
  初期の作品に通底して見られる、一切の無駄を廃して尚残るドライなセンチメンタリズムは、広告というステージを借りての短編小説のようだった。しかし「弾丸は速く飛ぶ」と仲畑貴志氏に言わしめたように、その文章は、あくまでも、美しい跳躍と完璧な着陸を併せ持つ、コピーライティング（広告文案）であり、それが小説や映像をすら超えられることを示すものだったと言える。
  所有する『D.J. SHOW』と並んで、絶版のこの書は、広告関係者のみならず、すべての文章表現に関わるプロとプロを目ざす若者に読んでもらいたい最高の教科書です。(2014/04/29)