復刊リクエスト投票

• ゆうちゃんとめんどくさいサイ

  【著者】西内みなみ

  「おれ、めんどくさいサイ」とゆうちゃんに答えるサイは、サイには珍しく毛がぼうぼう。キノコが生えて、ネズミも住んでいるのです。いかにも、何もかもめんどくさそうな、サイの描写がいいのですよ。この本の読み語りをすると、２歳児から大ウケです。いつも子ども達の手の届くところに置いて、友達とぺージをめくる・思うままにいつまでも絵を眺めるなど、絵本で自由に遊ばせ、絵本の世界の深みへと誘いたいのですが、絶版本ではそうはいかず、大切にしまっておくしかありません。大変残念です。(2005/03/07)

• バートンさんのどうぶつ日記

  【著者】ジェーン・バートン作

  今は、美しい写真が見られる図鑑はたくさんあります。でも、その動物の生活そのものがイメージできるような本は、なかなかないのではないでしょうか？この本は、写真も豊富ですが、（例えば「ひよこのチェスター」なら、卵の殻に少しずつ穴が開き、小さなくちばしがのぞいている写真から始まっている）添えられている文章も、親が目を細めて我が子を見守る様子から、成長につれその動物が興味を持つこと、徐々に何かが出来るようになっていく様子など、描写が精密で細やか。読み終わると、きっとその動物が身近に感じられて好きになっていますよ。(2005/03/06)

• ばけたらふうせん

  【著者】三木卓／作、長新太／絵

  「児童書」と聞いたときに思い描く、ありがちなメルヘンチックなストーリー展開を、超越しきっているのがこの「ばけたらふうせん」。そのとぼけたストーリーを読んで・聞いて・触れていると、体中の力が抜けていきます。そうした、非日常空間を作り出せる素晴らしい・類を見ない一冊。ああ、こんな児童書もあるんだと、読むたびに腰を抜かさんばかりの驚きを感じます。(2005/03/06)