復刊リクエスト投票

• 明りになったかたつむり

  【著者】北畠八穂文 丸木俊絵

  友人が持っていて見せてもらいました。「欠けていてもいいんだよ。君は前のいのちで誰かのあかりになったんだから」そんな声が聞こえてきそうな絵本です。それぞれがそれぞれのかたちをしている、それはとても貴いことなんだと思わせてくれる本です。かたつむりの姿がとても素敵に見えますね。今の世の中だからこそ、こういうよい本を子どもたちに残してあげたいと思います。絵本て理屈ではなく子どもに届けてくれることばがたくさん込められていて、そういう絵本を読んで子どもたちの中に自然に積もっていく「気持ち」があります。その「気持ち」を積もらせてくれる本です。是非、復刊を！(2006/07/27)

• ぼくのおじいちゃんのかお

  【著者】天野祐吉/沼田早苗

  養護学校の教師をしています。もう１５年くらい前に教えていた子どもがこの本を大好きで、おじいちゃんのかおのまねをしては私たちを楽しませてくれました。数年後にその子どもがとても辛い心と身体の状態になり、自傷行為が激しくなり生命まで危険な状態になってしまいました。喜々としておじいちゃんのまねをしていたあの頃の笑顔は全くなくなってしまったのでした。私は、記憶に刻まれているこの本を楽しんでいた頃の伸びやかな心を思い出してほしくて、またあのころの彼に戻ってほしくて、当時毎日何度も繰り返して読んでいたので彼の手でもうボロボロになっていたその本を彼の元に届けたのです。それは彼が過ごした日々を伝えてくれていました。その時にも、もうこの本は手に入らないかもしれないと思っていましたが、どうしてももう一度この本を手に取り、自分の傍らに置きたいのです。おじいちゃんの顔がことばではなく伝えてくれることは、ことばのない子どもたちが私たちに伝えてくれるものと同じです。ことばがなくても確かに伝わる人としての存在。それはこれからも多くの子どもたちに感じてほしいものです。お願いです。どうか、是非、復刊して下さい。(2006/07/27)