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• 星とトランペット

  【著者】竹下文子

  確か仕事が非常に忙しい時期で、心も体も乾燥していた頃です。たまたま通りかかった書店で無意識のうちに"なにか心を潤すもの"を探していたのも事実です。そんな中1冊の本が目に入りました。それが「星とトランペット」でした。高校のＯＢ会で吹奏楽を続けながらしばらく仕事で遠ざかっていた私は、吸い寄せられるように本を手にレジへ。そのまま近所の喫茶店で一気に読んでしまいました。表題の楽器にまつわるストーリーに惹かれたのはもちろん、喫茶店が舞台の話があり、思わずあたりを見回したことを思い出します。自分の心と体が求めていたものが、あまりにぴったり手元にある奇遇さに何か不思議なものを感じていました。きっと今もこの本が必要な人がいるはずです。(2003/04/15)