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• けんかえれじい

  【著者】鈴木隆

  物語の舞台ともなった福島県喜多方を旅した際に、この作品に出会いました。麒六の後ろ姿に青春の原風景を感じ取るとともに、喧嘩とは対照的に細やかな蔵の街の描写の中に、どこか懐かしいふる里の原風景が浮かんできます。
  「草食男子」などという新語が登場する時代だからこそ、生（き）一本まっしぐらに突き進む青春もあるということを現代の若い世代にも感じ取って欲しい。願わくは復刊と併せて、既にシナリオがあるという「続・けんかえれじい」の映画化も実現できないものでしょうか。(2009/07/06)