通りすがりさんの公開ページ レビュー一覧
レビュー
1970年代から80年代の、林月光のゲイ雑誌さぶを中心とした画業が令和に発行されたことは喜ばしく思う。
画集掲載の絵を見るには、さぶやJUNE、女装交流誌QUEENなどの雑誌を古本市場で集めるか(これは結構至難なのだ)、国立国会図書館で閲覧するしかないのだから、この画集がどれだけ貴重なものかうかがい知れる。
タイトルのボーイズラヴ(ラブではない)という言葉に誘われて、BLの認識で読んでしまうと、林月光が読者の体験談などから編み出した文と絵でおなじみの、月光仮面劇場が古い、滑稽だと目に映るかもしれない。
しかし、仮面劇場はゲイ雑誌の連載であり、位置づけとしてはゲイ文学にあたる。
それをBLとして見たら古く感じた、ということは、1970年代から80年代に紡がれた林月光のゲイ文学が、BLの萌芽を思わせているのではないか。そうなら何とも興味深い。
JUNEの石原豪人氏の絵を求めて購入された方は面食らうかもしれないが、ゲイ文学を彩った林月光の画業がつまりにつまった300ページ越えの画集。
林月光のイラストに心惹かれる何かをお持ちなら、入手されるのをお勧めする。
2022/03/29
1970年代から80年代の、林月光のゲイ雑誌さぶを中心とした画業が令和に発行されたことは喜ばしく思う。
画集掲載の絵を見るには、さぶやJUNE、女装交流誌QUEENなどの雑誌を古本市場で集めるか(これは結構至難なのだ)、国立国会図書館で閲覧するしかないのだから、この画集がどれだけ貴重なものかうかがい知れる。
タイトルのボーイズラヴ(ラブではない)という言葉に誘われて、BLの認識で読んでしまうと、林月光が読者の体験談などから編み出した文と絵でおなじみの、月光仮面劇場が古い、滑稽だと目に映るかもしれない。
しかし、仮面劇場はゲイ雑誌の連載であり、位置づけとしてはゲイ文学にあたる。
それをBLとして見たら古く感じた、ということは、1970年代から80年代に紡がれた林月光のゲイ文学が、BLの萌芽を思わせているのではないか。そうなら何とも興味深い。
JUNEの石原豪人氏の絵を求めて購入された方は面食らうかもしれないが、ゲイ文学を彩った林月光の画業がつまりにつまった300ページ越えの画集。
林月光のイラストに心惹かれる何かをお持ちなら、入手されるのをお勧めする。
2022/03/29
中原中也が思っていたより自由で奔放で前衛的で、クレイジーだった。普通の人の様な禁欲的な小林秀雄との対比でそれが一層際立つ。
奔放すぎる魂ゆえに、認められない中也と着実に地位を固めていく小林と。
何が違ったのだろうか。中也を天才と認め、焦がれたのは小林だったはずなのに。
表現で心を抉る、すさまじい漫画でした。
2016/08/12