tamasaさんの公開ページ 復刊投票コメント一覧

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復刊リクエスト投票

文芸書
J・M・スコット
7票

海上をゴムボートで漂流し続ける男三人と女一人という設定のなかで、人間のエゴイズムと情欲とが徹底したリアリズムで語られるだけではなく、極限状況のなかで経験する閉所恐怖と広場恐怖とは同一であること、悪魔的なものと自己犠牲的なものとを見分けるのは至難であることを、ひしひしと実感させます。
「海洋冒険小説とミステリの見事な融合として名高い幻の傑作」という広告はけっして誇張ではありません。

2011/03/22

文芸書
カルロ・レーヴィ
7票

ファシズム体制に反対して流刑された作者の自伝的小説ですが、連行されたイタリア南部の現実をまのあたりにして衝撃を受けます。しかしその地で暮らす人々への共感は一年後に許されて故郷の北部へ帰ってからも終生変わることなく、死に際し、流刑地だった村を墓所に選んだほどでした。知られざるイタリアの現実をこの本をとおしてつぶさに知りました。イタリアの「南部問題」とはなにかが生き生きとしたリアリズムによって物語られているという意味でも、多くの日本の読者に読んでほしい現代イタリア文学の傑作です。

2011/03/22