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出版社や著者が「反共」の立場にあることから、誤解を受けやすい本であろうと思います。しかし、広西氏についての最近の研究・紹介によれば、氏は、マルクス主義者が長らく理解し損ねてきたマルクス思想のいくつかの諸側面をマルクス主義者よりも正確に捉えることに成功していたようです。
2006/09/14
近代農芸化学の父とされるリービヒがマルクスに与えた影響は非常に大きなものがあります。マルクスを単純な生産力主義者、産業主義者と見なす議論には依然として根強いものがありますし、リービヒ自身を化学肥料礼賛者と決め付けた議論も見受けられます。しかし、本書は、リービヒの研究の農業、環境問題への最大の貢献は何か、マルクスがそこから汲み取ったものは何かという問題を徹底追求し論壇の通念に挑んだ痛快な一書です。細部の議論は古くなったところがあるかもしれませんが、物質循環の視点から農業、環境問題を考える際には必読の古典的文献であると考えます。
2006/01/12