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きんのつののしか

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素朴な味わい

村人達が遭遇する事件(?)が良く考えると結構怖いはずなのに、絵が温かく、泥人形が動くというファンタジーを含みつつも、自然豊かで牧歌的な風景の中で展開しているからなのか、あまり恐く感じませんでした。最後は鹿に助けられるのですが、大変怖い目にあったはずなのに、またすぐに鹿に感謝を表す儀式を執り行うような所に、大自然と共に生きてきた田舎の人達の、懐の深さと強かさを感じました。全体的には素朴だけど味わい深く、何度も読み返したくなる絵本でした。結局温かさを感じてしまうのは、泥人形も鹿もどちらもが"自然"の象徴なのではないかと感じたせいかもしれません。

2017/01/29