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ドイツ三十年戦争 ある傭兵の日記

ペーター・ハーゲンドルフ 著 / 西川秀和 訳

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著者 ペーター・ハーゲンドルフ 著 / 西川秀和 訳
出版社 翻訳工房DOCTEUR/西川秀和
判型 A5
頁数 188 頁
ジャンル 文芸書
商品内容
25年、22,400キロメートル、400カ所以上の街に及ぶ一介の傭兵の行軍記録。
詳細な大判地図3枚付き。

本書はペーター・ハーゲンドルフという人物が1625年から1649年に自ら経験した出来事を書き留めた記録である。その時期はドイツ社会に深甚な影響を及ぼした三十年戦争(1618年〜1648年)の大部分に相当する。

この記録は1988年に歴史家のヤン・ペータースによってベルリン国立図書館の未整理稿の中から再発見された。手稿はおそらく192葉から構成されていたと考えられ、前方の13葉と後方の3葉が欠けている。したがって、現存しているのは176葉のみである。第1葉全体と第2葉の冒頭2行、そして第176葉の末尾4行は汚損が激しく判読困難であり、ペータースによる翻刻に含まれていない。

書き手の名はこの記録自体には残されていない。おそらく散逸した箇所に記されていたと考えられる。ペータースが数々の記述から書き手はペーター・ハーゲンドルフという人物であると推測し、弟子のマルコ・フォン・ミュラーがそれを史料で裏付けた。記録の文体はラインラント方言の強い影響を受けているものの、話し言葉を単に書き留めたものではなく、明らかにある程度の教育を受けた書き手によるものである。

ハーゲンドルフが生きていた時代は、ヨーロッパ中の戦場で名を馳せたランツクネヒトが末期を迎えた時代であった。それはランツクネヒトが勇猛果敢かつ自由な傭兵という冒険心をくすぐる存在から下賎な兵士という存在に低落した時代に当たる。混迷をきわめた三十年戦争を1人の傭兵として生き抜いたハーゲンドルフからすると、戦争がなぜ起きているか、何のために戦っているのか、何が正しいかなどほとんどわからなかっただろう。そもそも、そうしたことを知る必要さえなかった。傭兵として生計を立てていたハーゲンドルフは敵と味方の区別さえできればよかったからである。

ハーゲンドルフが残した記録を読んでも三十年戦争の全体像は掴めない。しかし、それは一介の傭兵によって書かれた三十年戦争の記録として貴重であり、ここに訳出する価値が十分にあることは論を俟たない。

「訳者による解説」より

目次
訳者による解説
本文

--1625年 ヴァルテッリーナ戦争
--1626年 北イタリア駐留とスイス縦断
--1627年 デンマーク戦争I
--1628年 デンマーク戦争II
--1629年 ポンメルン方面作戦とヴェストファーレン方面作戦
--1630年 ヴェストファーレン方面駐留
--1631年 マクデブルクの惨劇とザクセン方面作戦
--1632年 ライン・アム・レヒの戦いとバイエルン方面作戦I
--1633年 バイエルン方面作戦II
--1634年 ネルトリンゲンの戦いとシュヴァーベン方面作戦
--1635年 アルザス方面作戦とロートリンゲン方面作戦
--1636年 リエージュ方面作戦と北フランス方面作戦
--1637年 ライン川方面作戦I
--1638年 ライン川方面作戦II
--1639年 ヴュルテンベルク方面作戦とラインガウ方面作戦
--1640年 フランケン方面作戦とヴェーザー川方面作戦
--1641年 ドナウ川方面作戦とブラウンシュヴァイク方面作戦
--1642年 ヘッセン方面作戦とケルン方面作戦
--1643年 トゥットリンゲンの戦いとバーデン方面作戦
--1644年 フライブルクの戦いとネッカー川方面作戦
--1645年 ヘルプストハウゼンの戦いとフランケン方面作戦
--1646年 ヘッセン方面作戦とヴェッテラウ方面作戦
--1647年 ウルムの和約とメミンゲンの包囲戦
--1648年 メミンゲン駐留
--1649年 ヴェストファーレンの和約と終戦
図版出典
あとがき

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