私の作家評伝
小島信夫
1,980円(税込)
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著者 | 小島信夫 |
---|---|
出版社 | 中央公論新社 |
判型 | 文庫 |
頁数 | 768 頁 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784122074941 |
商品内容
彼らから受け継ぐべきものとは何か--
近代日本文学の代表的な文豪十六人の作家と人生を、独自の批評精神で辿り直し、彼らが現代に残した文学的遺産の正体をさぐる、異色の評伝集。
本書は、著者の代表的な長篇小説『別れる理由』と同時期に連載(1968-81年)された評伝シリーズの日本文学篇(海外篇はのちに『私の作家遍歴』として刊行された)。
世界文学にも造詣の深い著者が、いかに深く日本文学を読み込み、その達成を受け継いだかを最も示す評論であり、〈その作家自身の内面にもぐりこんで作品を読み直す〉〈特に、男女関係に鋭く着目する〉など、余人に真似のできない、著者ならではの躍動的な批評眼が発揮された著作でもある(連載中に芸術選奨文部大臣賞)。
また完結時には、本作で試みられた〈評伝中の作家自身の内面にもぐりこむ〉〈自分を評伝の登場人物のように外面的に書く〉という往還的な筆法が、のちの後期コジマ・ノブオの特異な作風=メタ私小説の領域を切り拓いたことを自身、語っている(中野好夫との対談「伝記文学の魅力」1975より)。
そうした重要作でありながら、本作は長らく、『別れる理由』などの派手な経歴の陰に隠れ、注目されてこなかった。
本文庫版は、新潮選書版全三巻(1972-75)を合本にした潮文庫版(1985)を底本とし、さらに、書籍初収録となる柄谷行人・山崎正和との貴重な鼎談を巻末に収録。
日本文学における近代の遺産と現代の基礎づけ、そして彼/女ら=我々と世界文学との接点を再考する上で、いまなお重要な観点を豊富に内蔵した一書として復刊する。
▼目次
永遠の弟子(森田草平)
順子の軌跡(徳田秋声)
狂気と羞恥(夏目漱石)
美貌の妻(森鴎外)
女の伊達巻(有島武郎)
東京に移った同族(島崎藤村)
男子一生の事業(二葉亭四迷)
不易の人(岩野泡鳴)
其中に金鈴を振る虫一つ(高浜虚子)
平坦地の詩人(田山花袋)
明治の弟とその妻(徳冨蘆花)
渋民小天地(石川啄木)
闇汁(正岡子規)
多佳女の約束(続夏目漱石)
神をよぶ姿(泉鏡花)
同じ川岸(近松秋江)
ひとおどり(宇野浩二)
〈巻末鼎談〉「漱石と鴎外の志と現代」柄谷行人×山崎正和×小島信夫(1973)
▼著者プロフィール
小島信夫(こじま のぶお)
一九一五年、岐阜県生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。五五年、『アメリカン・スクール』で芥川賞、六五年、『抱擁家族』で谷崎潤一郎賞、七二年、『私の作家評伝』で芸術選奨文部大臣賞、八一年、『私の作家遍歴』で日本文学大賞、八二年、『別れる理由』で野間文芸賞、九八年、『うるわしき日々』で読売文学賞を受賞。他に『菅野満子の手紙』『原石鼎』『こよなく愛した』『寓話』『残光』など著書多数。二〇〇六年十月没。
近代日本文学の代表的な文豪十六人の作家と人生を、独自の批評精神で辿り直し、彼らが現代に残した文学的遺産の正体をさぐる、異色の評伝集。
本書は、著者の代表的な長篇小説『別れる理由』と同時期に連載(1968-81年)された評伝シリーズの日本文学篇(海外篇はのちに『私の作家遍歴』として刊行された)。
世界文学にも造詣の深い著者が、いかに深く日本文学を読み込み、その達成を受け継いだかを最も示す評論であり、〈その作家自身の内面にもぐりこんで作品を読み直す〉〈特に、男女関係に鋭く着目する〉など、余人に真似のできない、著者ならではの躍動的な批評眼が発揮された著作でもある(連載中に芸術選奨文部大臣賞)。
また完結時には、本作で試みられた〈評伝中の作家自身の内面にもぐりこむ〉〈自分を評伝の登場人物のように外面的に書く〉という往還的な筆法が、のちの後期コジマ・ノブオの特異な作風=メタ私小説の領域を切り拓いたことを自身、語っている(中野好夫との対談「伝記文学の魅力」1975より)。
そうした重要作でありながら、本作は長らく、『別れる理由』などの派手な経歴の陰に隠れ、注目されてこなかった。
本文庫版は、新潮選書版全三巻(1972-75)を合本にした潮文庫版(1985)を底本とし、さらに、書籍初収録となる柄谷行人・山崎正和との貴重な鼎談を巻末に収録。
日本文学における近代の遺産と現代の基礎づけ、そして彼/女ら=我々と世界文学との接点を再考する上で、いまなお重要な観点を豊富に内蔵した一書として復刊する。
▼目次
永遠の弟子(森田草平)
順子の軌跡(徳田秋声)
狂気と羞恥(夏目漱石)
美貌の妻(森鴎外)
女の伊達巻(有島武郎)
東京に移った同族(島崎藤村)
男子一生の事業(二葉亭四迷)
不易の人(岩野泡鳴)
其中に金鈴を振る虫一つ(高浜虚子)
平坦地の詩人(田山花袋)
明治の弟とその妻(徳冨蘆花)
渋民小天地(石川啄木)
闇汁(正岡子規)
多佳女の約束(続夏目漱石)
神をよぶ姿(泉鏡花)
同じ川岸(近松秋江)
ひとおどり(宇野浩二)
〈巻末鼎談〉「漱石と鴎外の志と現代」柄谷行人×山崎正和×小島信夫(1973)
▼著者プロフィール
小島信夫(こじま のぶお)
一九一五年、岐阜県生まれ。東京大学文学部英文学科卒業。五五年、『アメリカン・スクール』で芥川賞、六五年、『抱擁家族』で谷崎潤一郎賞、七二年、『私の作家評伝』で芸術選奨文部大臣賞、八一年、『私の作家遍歴』で日本文学大賞、八二年、『別れる理由』で野間文芸賞、九八年、『うるわしき日々』で読売文学賞を受賞。他に『菅野満子の手紙』『原石鼎』『こよなく愛した』『寓話』『残光』など著書多数。二〇〇六年十月没。
読後レビュー
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