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寺山修司の遺産 21世紀のいま読み直す

伊藤徹 檜垣立哉 編著

2,970円(税込)

(本体価格 2,700 円 + 消費税10%)

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著者 伊藤徹 檜垣立哉 編著
出版社 堀之内出版
判型 四六判
頁数 280 頁
ジャンル エンタメ
ISBNコード 9784909237897

商品内容

寺山がこの世を去ってから40年--
社会状況は大きく変化してきたが、寺山が残したものは、いまもなお読み直され、多くの読者・観客を惹きつけている。

現代の問題意識と深くつながる、寺山の多岐にわたる活動に対して、思想、競馬、言語学、美術、デザイン、演劇、映像、政治をテーマに、各分野の筆者陣がそれぞれの問題意識で挑み、新たな魅力を発掘する画期的な論集。

推薦:渡部泰明(国文学研究資料館館長)
そうか。いつまでもいかがわしさを失わないから、寺山修司は魅力的なのか。

▼目次
はじめに 伊藤徹
第1章 演劇 I
--虚構が「真実」になるとき--密室劇《阿片戦争》 伊藤徹
--第1節 実験演劇としての密室劇
--第2節 《阿片戦争》という出来事
--第3節 虚構の「真実」と「時」
第2章 言葉
--居場所としての言葉--寺山修司の自分語と詩的表現 澤田美恵子
--第1節 定型詩との出会い
--第2節 「自分語」という戦術
--第3節 詩的表現の時空間
--インタビュー
--寺山修司と演劇・詩・方言・競馬 佐々木英明
第3章 映像
--機械仕掛けの巫女殺し--「政治の季節」のテレビドキュメンタリーをめぐって 青山太郎
--第1節 成長期にあった六〇年代のテレビと寺山修司
--第2節 「政治の季節」に生まれ育ったテレビドキュメンタリー
--第3節 秩序を破る記録映像の力能
--第4節 機械仕掛けの巫女を解体する
--第5節 お茶の間という神殿
第4章 政治
--寺山修司の「幸福」の政治学 荻野雄
--第1節 選挙と競馬と電子計算機
--第2節 偶然の賜物としての幸福
--第3節 幸福への賭けとしての政治的反抗
--第4節 寺山修司と新左翼運動の諸局面
第5章 競馬
--寺山修司と競馬 檜垣立哉
--第1節 寺山修司における競馬
--第2節 寺山のエクリチュール--生とともにある競馬
--第3節 寺山の言葉・言葉の場所
第6章 デザイン
--初期の天井棧敷のポスターを読む--劇との関係を中心に 前川志織
--第1節 混沌とした熱気をもつポスター群
--第2節 初期の天井棧敷とポスター
--第3節 劇の宣伝からの逸脱
--第4節 大衆的図像の引用
--コラム
--あなたはいったい誰ですか? 広瀬有紀
第7章 演劇 II
--小劇場運動と「肉体」--寺山修司をめぐる文化的野心とともに 若林雅哉
--第1節 寺山修司を宙づりにしてみる
--第2節 小劇場運動における肉体への回帰--芸(肉体)と演技(内容)の二極から
--第3節 レッテル張りへの躊躇(1)--巨大劇団の忌避と〈異議申し立ての時代〉
--第4節 レッテル張りへの躊躇(2)--「肉体」の覇権の諸相
--第5節 あとから来た「小劇場運動」--蜷川幸雄による「歴史化」の戦略と文化的野心
--第6節 事後の生
第8章 表現
--ナンセンスの時代と寺山修司 平芳幸浩
--第1節 寺山修司と「無意味」
--第2節 六〇年代前衛における表現の様態
--第3節 無意味から意味へ
--第4節 言語遊戯としてのハナモゲラ
--第5節 寺山修司にとってのナンセンス
おわりに 檜垣立哉

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