河鍋暁斎の挑戦狂画で拓いた新時代

定村来人

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著者	定村来人
出版社	東京大学出版会
判型	A5
頁数	488 頁
ジャンル	専門書
ISBNコード	9784130860666

商品内容

徳川の世から明治へと大きく変貌する時代を生きた、画鬼・暁斎。その卓越した画業を生み出したものは何だったのか。
本書は、「狂画」という視点から暁斎の作品を綿密に分析、新しい技法や表現に挑み続けた絵師の全貌に迫る。従来の研究を問い直す、暁斎研究の最先端。

▼目次
序章河鍋暁斎と狂画
第I部狂斎としての形成期--本画と狂画
--第一章「狂斎」以前--《竹生島詣》と《月下唐美人図》を中心に
--第二章能狂言画が橋渡しをした版画の世界--『絵本大和錦』と関連作品
--第三章幕末の狂画--時事的風刺浮世絵の時代
--第四章狂画としての春画
第II部狂斎から暁斎へ--狂画が広げた表現の可能性
--第五章新しさへの関心--イソップ物語と西洋
--第六章現実世界と絵空事の交差点--田鶴追善作品群
--第七章蛙、鬼、鴉の表象に見られる自己投影
第III部晩年の暁斎--『暁斎画談』のメッセージ
--第八章『暁斎画談』の成立--近世絵本文化からの連続
--第九章流派を超えて--新時代の画譜
--第十章筆意と写生の合致--今日的問題に対する関心
終章「本」と「狂」の融合--新しい時代の絵を模索して