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量子力学の数学的基礎 新装版

ヨハン・ルードヴィッヒ・ノイマン 著 / 井上健 広重徹 恒藤敏彦 訳

6,600円(税込)

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量子力学の数学的基礎
著者 ヨハン・ルードヴィッヒ・ノイマン 著 / 井上健 広重徹 恒藤敏彦 訳
出版社 みすず書房
判型 A5
頁数 370 頁
ジャンル 専門書
ISBNコード 9784622090250

商品内容

1925、6年頃にde Broglie及びSchrodingerの波動力学とHeisenberg等の量子力学とが殆ど同時にでき上がり、それらの見かけ上の大きな違いにも拘わらず形式的に同等であることが明らかになった。そしてBornに始まる量子力学の統計的解釈が、1927、8年頃にはHeisenbergの不確定性原理やBohrの相補性の考えが根幹となって一応物理学者にとって満足すべき理論体系ができ上がった。しかし、それはまだ数学者を満足させる程まで理論的な厳密さをもって築き上げられた体系ではなかった。特にDiracのデルタ函数を使う方法は、物理的な直観によって本質的に正しいことが分かってみても、数学的にはそのまま受け入れにくかった。
このような不満足な状態を是正するために、Neumannはそれまで物理学者には縁の遠かったHilbert空間の理論を基礎におくことによって、理論的に一貫し、数学者にも受け入れられる形に量子力学を再構成することに成功した。今日では、量子力学系に対する直感的な像を描くためにも、Hilbert空間はなくてはならぬ背景にさえなってしまった。それはNewton力学の背景である三次元Euclid空間や、Einsteinの相対論の背景である四次元空間にも比すべきものである。しかし、Hilbert空間が通常の三次元ないし四次元空間と本質的に違うのは、それが量子力学系に対する観測と直接結びついている点である。実際Neumannは本書において、量子力学の数学的な基礎をあきらかにしたばかりではなく、観測の問題の精密な分析をも行い、更に進んで量子統計力学の再構成までも試みた。
それ等いろいろな理由によって、本書は歴史的に重要な意義を持っているばかりでなく、今日でも理論物理学を学ぶものが一度は熟読しなければならない書物である。
(湯川秀樹)

▼目次
序 湯川秀樹
序 彌永昌吉
序論

I. 序論的考察
1. 変換理論の成立
2. 量子力学の最初の定式化
3. 両理論の同等性:変換理論
4. 両理論の同等性:ヒルベルト空間

II. 抽象ヒルベルト空間の一般論
1. H. R. の定義
2. H. R. の幾何学
3. 条件A.-E. についての補論
4. 閉じた線型多様体
5. ヒルベルト空間の作用素
6. 固有値問題
7. 続き
8. 固有値問題への予備的考察
9. 固有値問題の解とその一意性
10. 交換可能な作用素
11. スプール

III. 量子力学の統計
1. 量子力学の統計的命題
2. 統計的解釈
3. 同時測定の可能性および測定可能性一般
4. 不確定性関係
5. 命題としての射影作用素
6. 輻射の理論

IV. 理論の演繹的構成
1. 統計的理論の原理的基礎づけ
2. 統計的公式の証明
3. 測定結果から導かれる集団

V. 一般的考察
1. 測定と可逆性
2. 熱力学的考察
3. 可逆性および平衡の問題
4. 巨視的観測

VI. 測定の過程
1. 問題の定式化
2. 合成系
3. 測定過程の分析

訳者あとがき
人名索引
事項索引

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読後レビュー

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復刊投稿時のコメント

全10件

  • 関数解析の基礎としても読めるらしいので、読んでみたいです。 (2020/12/20)
    GOOD!0
  • この本で学びたい (2014/07/21)
    GOOD!0
  • 読んでみたい (2011/08/21)
    GOOD!0
  • ぜひこの名著を復刊させてほしいと思います。 (2011/04/25)
    GOOD!0
  • 面白そうであるのに入手しづらいため. (2010/09/01)
    GOOD!0

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