種村季弘・未発表翻訳を収録！
ボルヘスが言う「すべての文学ジャンルの中で最も古くて複雑なジャンルをつくり上げている」ものとは-- そう、「夢」です（『夢の本』序文）。『幻想と怪奇』第6巻では、古今の幻想怪奇の物語から、夢あるいは悪夢を描いたものを集めます。
夢でギリシャ神話の神々に招かれ、ホメロスはじめ医大な詩人たちと邂逅するラヴクロフトのファンタシー、油脂販売会社の社長が眠っているあいだはインドの苦行僧となるマイリンクのコミカルな短編（種村季弘遺稿）、目覚めたまま悪夢に取り込まれるキャンベルの恐怖譚など、多彩な夢の物語を満載。

▼収録予定作品（一部）
●翻訳（仮題）
◇「詩と神々」（新約）ラヴクラフト
◇「商務顧問官クーノ・ヒンリクセンと贖罪者ラララジュパット-ライ」マイリンク
◇＜ドイツ夢想小品集＞垂野創一郎 編訳
◇「アルバート・モアランドの夢」ライバー
◇「闇の国」スミス ※英国幻想文学大賞受賞作
◇「悪夢」キャンベル
●書き下ろし
◇＜ショートショート＞井上雅彦・荒居蘭