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著者 | イアン・ボーデン |
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出版社 | 新曜社 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784788510142 |
登録日 | 2023/09/13 |
リクエストNo. | 75028 |
リクエスト内容
内容(「BOOK」データベースより)
スケートボーディングは躍動する身体による建築批判であり、都市空間の再創造である。すでに10ヶ国を超える国々で翻訳紹介された話題作。
抜粋
スケートボーディングは地域的{ローカル}であって、基本的にストリートのミクロ空間と関わるものでありながら、同時に全世界に広まって増殖している行為でもあり、世界中の何千万もの人々がおこなっている。
それは現代の街の物的な建築に呼びかけるが、今ひとつの別の対象としてではなく、動的{ダイナミック}な存在として応答する。体系的にはほとんど何も述べないが、並外れた広がりをもつ言明と意味を無言のうちに提示する。空間を生み出すが、それだけではなく時間と自己をも生み出す。
スケートボーディングは絶えず抑圧され規制されてきたが、拒否的な破壊によってではなく、創造性と欲望の生産によって対抗する。歴史をもつが、それには無頓着であって、現在とすぐ未来の即時性を好む。道具(スケートボード)を必要とするが、それは身体と一体化される。大いに努力が必要だが、交換のための商品は何も生産しない。高度に視覚的だが、単なる映像のスペクタクルに堕すことは拒絶する。郊外で始まったが、都市の葛藤の中核であるダウンタウンにやって来た。
子供の遊びのように見られるが、多くのスケートボーダーにとって、これは、完結した、もう一つの生き方に他ならない。したがって、スケートボーディングは、物としての建築ではなく、空間・時間・社会的存在の生産としての建築なのである。
投票コメント
全3件
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広い意味での「迷惑行為」と公共空間の公共性との関わりについて興味があります。スケートボードという、移動、スポーツ、娯楽のはざまにある活動という切り口から、公共空間や建築について考えている書籍はおそらく唯一であり、手元に置いて何度も読みたいです。 (2023/09/13)GOOD!2
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スケートボードは,公園などでは禁止の貼紙が目立つように,一般的には迷惑行為と認識されています。他方で,2020年東京オリンピックの正式種目に追加されたり,専用のスケートパークが各地に敷設されたりと,商業的価値の側面では耳目を集めており,排除と包摂の力学にさらされる状況にあります。GOOD!1
そうした中で,本書は端的にスケートボードの歴史を綴るにとどまらず,スケートボーディングという実践を通じて,身体と(都市)空間の関係性を論じた雄編であるといえます。
著者のイアン・ボーデンは2023年現在も日本の雑誌インタビュー等で広く取り上げられており,さらに本書が依拠するアンリ・ルフェーヴルの空間論は近年の都市研究においてその重要性が再注目されています。スケートボードを通じて身体と建築,公共空間との関係性を考えるための糸口となる本書の復刊を強く希望します。 (2023/09/21) -
とても読みたいです。 (2024/03/13)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2023/09/13
『スケートボーディング、空間、都市―身体と建築』(イアン・ボーデン)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
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