【著者からこの本を読まれる方へ】
私たち日本人は、毎日、多くの新鮮な魚介類を食べており、
それにつく寄生生物(寄生虫)にも少なからず関心を持っている。
しかし、その実際の姿を知る人はほとんどいない。
寄生生物に対して、多くの人は気持ち悪いイメージを勝手につくりあげているが現実だろう。
いったい寄生生物はどのような生物なのだろうか。
実は、寄生生物は一般に考えられているよりも、
ありふれた存在で、特に珍しい生物ではない。
しかし、そのような寄生生物はついている。
しかし、そのような寄生生物のことを知りたいと思っても、
手ごろに読める参考書はこれまでになかった。
出版されている書物は専門的で、生物学や寄生虫学の基礎知識を必要とした。
こうした状況にかんがみて、
本書では多くの人に魚介類の寄生生物に関するさまざまな側面を平易に解説した。
最近は、食品衛生への関心が高まっており、
異物としての寄生生物がさまざまな問題を起こしている。
魚介類に寄生生物がついていたとしても、
ヒトに寄生するのはわずかの種に限られている。
正しい知識を持つことにより、問題が起きた時に、
迅速かつ正確な対処が可能になる。
本書がそうした現場において少しでも役に立つことを期待する。
内容（「BOOK」データベースより）
寄生虫と聞くと「気持ち悪い」「病害虫」と思ってしまう。しかし、本当にそんなに悪いヤツらなのだろうか?生の魚を好む日本人にとって、寄生生物は実は想像以上に身近な存在なのだ。正しい知識を身に付ければ、彼らに対するダーティーなイメージもきっと変わるに違いない。

内容（「MARC」データベースより）
これまで専門書でしか学べなかった魚介類の寄生生物に関する知識を平易に解説。水生無脊椎動物の寄生生物について、また増養殖魚以外の魚類、特に野生魚の寄生生物についての生態学的な知見を紹介する。2001年刊の改訂版。