アルマ・マリア・シントラー・マーラー・グロピウス・ヴェルフェルは20世紀の生んだ最もすばらしい女性である。1879年8月31日ウィーンで画家シントラーの娘として生まれた彼女は、1964年12月11日ニューヨークで85年の生涯を終えたが、その一生はまさに波瀾万丈に富んだものだった。世紀末ウィーンを中心にアルマのたどった劇的な足跡を追う。

▼目次
第1章　共に生き、芸術を結実させた男達
第2章　晩年、マンハッタンのアパートで
第3章　娘時代
第4章　音楽への志向
第5章　マーラーとの出会い
第6章　友人たち
第7章　結婚
第8章　“第二交響曲”のためのプログラム
第9章　宮廷歌劇場の改革
第10章　「メト」の指揮者として
第11章　アメリカ社会への失望
第12章　ココシュカとの生活
第13章　アルマの信奉者達
第14章　グロピウス
第15章　ヴェルフェルとの出会い
第16章　グロピウスとの別離
第17章　カンディンスキーと反ユダヤ主義
第18章　ヴェルフェルの文学とアルマ
第19章　マノン・グロピウス
第20章　アルバン・ベルク
第21章　ラインハルト父子
第22章　アルマの政治観
第23章　亡命
第24章　「奇跡劇」の創作
第25章　ヴェルフェルの晩年
第26章　ヴェルフェルの死