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著者 | ジャン・ディユドネ 著 / 森毅 訳 |
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出版社 | 東京図書 |
ジャンル | 専門書 |
登録日 | 2012/12/09 |
リクエストNo. | 56610 |
リクエスト内容
ブルバキのメンバーであるジャン・デュドネによる解析教程の森毅による名訳。森毅曰く最もカッコいい解析学の教科書であり、数学教育の現代化が叫ばれていた時代のものでありこの内容を全て消化して高校から大学教養ぐらいで全て教え込むことすら考えられていた時代でもあり当時の熱気を感じさせる。実際大学1年からいきなり偏微分から始めればよいとすら考えられていて、一変数解析学は全て高校へ、とすら言われていた時代だ。ブルバキ主義による、現代数学への最短コースというわけだ。ハギレヨイ、ヨーリョーヨイ、アイソヨイの3ヨイとか帯に書いてあった。
1・2巻はノースウェスタン大学にデュドネが出稼ぎに行った時の講義録が元となり、アカデミックプレス社から英語版が最初に出版された。これが最初でありこれが底本として1・2巻の訳書も完成させられたのだ。翻って3・4巻は後にフランス語で全9巻の解析教程として企画されたもので、3巻の最初に原書未刊の巻の内容の計画すら書かれており現代解析学を学ぶ上でまさに必読書といえる。こんなに重要な文献なのに高木貞治のは読めるくせに本書は絶版で、とくに3・4巻は古本すらほとんど出回っておらず全く読めない状態にある。もともと本書の邦訳は森毅が、高木貞治の解析概論より優れているから、高木貞治をいい意味で貶めるためにやらないか?と誘われて快諾したという経緯がある。日本の解析学の教科書はよくもわるくも高木貞治の影響下にあり、どうしても影響を受けざるを得ないのだが、本書の復刊によりブルバキ主義的数学の復権すら求めたい。高橋礼司曰く、日本にはブルバキ嫌いが多く、岡潔もブルバキを軽蔑していたため全て絶版にされ、難しいのかもしれないが。なお邦訳があるのは4巻までで、可能ならば全巻の復刊すら求めたいが、森毅はもういないし、訳せる人材すらいないかもしれない。
投票コメント
全9件
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概論に書いたとおりだ。本書は貴重な解析学教程であり、高木貞治や杉浦光夫やルディンなどに匹敵する世界最高峰クラスの解析学の名著といっても過言ではない。世界一だ。こういった古典的名著はいまでも読まれているのにデュドネは未だに絶版のままだ。検索してみても掲示板やブログなどで復刊を望む声も以外に多い。オイラーやコーシーの解析学の訳書も最近出版されたし、復刊はもちろん新訳でもいいと思っている。検索しても出てくるページも少なく、こういうページがあるだけでも価値があると思うのでこの場をお借りして復刊を望みたいと思っている。 (2012/12/09)GOOD!4
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世界的名著の貴重な翻訳が絶版とは、嘆かわしい限りです。是非とも復刊を願います。しかし、ここの出版社は、物理学のランダウ・シリーズといい、どうしたものか…? (2014/01/08)GOOD!2
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こういう名著は是非復刊して欲しい。 (2012/12/27)GOOD!2
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斯学をカッコよく学びたい者はすべからくこの書を手にせよ!と一刀斎から教えられた。GOOD!1
あとがきにもあるように60年代解析学の前衛であった此書は、21世紀現代、著者亡き後、既に古典と呼べるのかも知れない。
スタンフォード大学での講義の書籍化として英語版は入手可能だが、シュバルツの教程のような形式での出版が予定されていた続編、関数解析1,2巻の翻訳も既に絶版(東京図書出版の数理関連の書籍には絶版が多すぎる!)。
復刊希望! (2022/07/18) -
これ以外で解析学の読む本が無い。GOOD!1
せっかく邦訳されているんだから、新版でとまでは言わないが、とりあえず4巻までは手元に揃えておきたい。
それともいずれ私が新訳しようか(笑)。 (2021/08/21)
読後レビュー
NEWS
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2012/12/09
『現代解析の基礎1・2、現代解析(函数解析)3・4』(ジャン・ディユドネ 著 / 森毅 訳)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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かせいさん