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著者 | ポール・J.コーヘン/近藤基吉 |
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出版社 | 東京図書 |
ジャンル | 専門書 |
ISBNコード | 9784489003394 |
登録日 | 2002/05/26 |
リクエストNo. | 10380 |
リクエスト内容
数学者カントールによって提起された連続体仮説に対して、1938年にゲーデルが連続体仮説が偽であることを示すことは不可能であることを証明し、コーエンは1963年に連続体仮説が真であることを示すことは不可能であることを証明しました。集合論の公理系(ZF公理系)から、連続体仮説は真であるとも偽であるとも証明出来ないことがわかったのでした。また、コーエンは連続体仮説を単に偽であるとしてでなく、一目瞭然に偽であることを見極めることのできる日がいつかやってくると著書で示唆しています。本著は、集合論の主要問題を鮮かに解決したP.J.コーヘンによる非専門家向けの解説書で数学基礎論の名著です。
投票コメント
全28件
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表題の通り連続体仮説についての本で、具体的には著者が開発した強制法によって連続体仮説が所謂ZFCから独立であることが述べられている。GOOD!1
そういう意味ではやや狭い興味の本に思えるかもしれないが、非専門家に向けた講義に基づいており、公理的集合論が初歩から丁寧に解説されているため、公理的集合論の入門書として非常に有用である。
日本語で読める公理的集合論の本はさほど多くなく、しかも集合論を専攻するつもりのない学部生に読める本はさらに少ない。講義録が元になっているということから個々の話題に深入りしすぎることなく、しかも連続体仮説の説明のための背景として足りる程度に充分な説明が行われている。
公理的集合論自体の解説(第二章)は40ページ足らずだがその前の第一章で「論理学における一般的な背景」として原始帰納関数やゲーデルの不完全性定理などの話題が、これもコンパクトにまとめられている。(第一章は少しコンパクト過ぎて読みづらいかもしれない)。 (2011/09/23) -
大学時代に読みました。コーヘンの個性が表れた良い本です。述語論理の短い教科書にも成っています。一度、復刊されましたが、また、是非、復刊していただきたい。連続体仮説の独立性と共に、著者自身による選択公理の独立性証明も書かれています。 (2010/02/05)GOOD!1
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個人的に無限論に興味があり、初心者向けの本を色々と読みましたが、連続体仮説の証明結果には驚くべきものがあります。本著は1990年10月の発行と古い本なので品切れ・重版未定という状態が続いています。復刊したなら、是非購入して読んでみたい本の一つです。 (2002/05/26)GOOD!1
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読んでみたい (2015/07/09)GOOD!0
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古書は高価すぎるので (2010/11/16)GOOD!0
読後レビュー
NEWS
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2002/05/26
『連続体仮説』(ポール・J.コーヘン/近藤基吉)の復刊リクエスト受付を開始しました。
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ちっぺんでーる