封印されていた未発表写真578点が、42年の歳月を超えて蘇る！

70年代初頭、伝説の「林檎ヌード」で
100万人の男性を虜にした
伝説のグラビアアイドル麻田奈美の
未公開写真をすべて掲載する作品集を堂々刊行！

70年代初頭、「林檎ヌード」で一世を風靡した伝説のグラビアモデル、麻田奈美。
その彼女のすべてを撮りつづけてきた写真家・青柳陽一のスタジオから、門外不出の麻田奈美のアーカイブをすべて公開。
6年間という短すぎる時間を駆け抜け、奇跡のようなグラビアヌードで魅了した麻田奈美の、最初で最後の全作品集。
72年、母親と二人ではじめて青柳陽一のもとを訪れたときのスタジオテストのモノクロ写真から、伝説の林檎ヌード、富士山麓でのロケ、温泉旅行ほか、みずみずしくも大胆で、あどけなくも艶やかな麻田奈美の知られざる表情と時間が、いまここに蘇る。

▼2巻『林檎と檸檬』
伝説の「林檎ヌード」から、知られざる「檸檬ヌード」まで。
少女から大人へうつろう色香が漂う至高のレジェンドヌード。

1972年12月24日、粉雪舞うクリスマスイブの昼下がり、その撮影は始まった。
ブラウンの背景紙の前に、麻田奈美が立った。その姿は「じつに堂々として、おどおどする様子はいっさいなかった」と、写真家の青柳陽一は回想する。
麻田奈美の表情をよみとった写真家は、そばに置かれた真っ赤な林檎に眼をとめる。その林檎は、風邪で寝込んでいた担当編集者を見舞うため、郷里の福島伊達からとりよせた「スターキング」だった。「『これでいこう』と閃いた」と青柳陽一はいう。
撮影が始まった。麻田奈美の肩がややいかり気味、写真家は光線を駆使し、バウンスライティングで、「私を嫌な奴だという眼でにらんでごらん」とだけ注文した。
この一枚の林檎ヌードが、麻田奈美をグラビア界の頂点へと押し上げていくことになる。

「麻田奈美写真集 林檎の記憶」第2巻「林檎と檸檬」では、この「林檎ヌード」に加え、ファンに幻の作品として知られる「檸檬ヌード」、さらには「林檎ヌード」が撮られる前後に展開された下田、大島、新島、式根島、福生、富士山ロケの作品が集められた。
海辺で無邪気に戯れる肢体、ベッドではじける天真な微笑み…。
写真家はいう。72年から73年にかけての麻田奈美は、未知の世界に飛び込んだ乙女、羞恥心も幼さも「すばらしい！」という写真家の一言で、魔法がかかったように変身した。
そのかすかなたたずまいのちがい。この瞬間を、この一瞬を、青柳陽一がみごとにとらえる。
シリーズ2となる「林檎と檸檬」は、「林檎ヌード」が世に問われる以前の〝まだ何者でもない彼女〟のイノセントで繊細な美しさあふれる姿を描いた作品集となった。
伝説前夜、さらに歴史に名を残す「林檎ヌード」からの麻田奈美。その軌跡と奇跡をご堪能ください。

▼「麻田奈美」ヒストリー
72年の秋口、ある一人の18歳の少女が母親と共に写真家・青柳陽一のもとを訪ねた。
娘の美しい青春のヒトコマを残したいという母の気持ちによるもので、この日を機に、足かけ6年にわたる麻田奈美と青柳陽一によるフォトセッションが始まった。
73年の『平凡パンチ』1月29日号に彼女のグラビアが掲載されるや人気が沸騰。
麻田奈美のヌードが掲載されるとその号は100万部を超えるとされ、『平凡パンチ』は、次々に誌面に彼女を登場させた。
また、有名な「林檎ヌード」は、ポスターとして売り出されて飛ぶように売れた。73年10月には、ホンダのテレビCMやポスターにも起用され、11月には日本コロムビアより『おそい夏』で歌手デビュー。まぎれもないアイドルとなった。78年6月に、72年からの作品をまとめた平凡パンチ臨時増刊号の写真集『麻田奈美　青春の記録』が発売され、1週間で30万部を完売したという。