ユダヤ人移送を計画・運営し、大量虐殺を可能にしたアドルフ・アイヒマンは、大組織の小役人にすぎない「悪の凡庸さ」を体現する人物だったのか。 アルゼンチンに逃亡しエルサレムで刑死するまでの間に、彼は1,3...

西洋と中東で世俗的な感性が成った過程を追い、「近代」を構成する主体的個人の言説と国家権力のあり方、世俗主義の観念、実践、政治的形成を論じる。

生きる上で飛行とは何か。この問に、鳥たちは約1万種に及ぶ多様なデザインで答えた。 飛行速度や機動性の追求、さまざまな遠隔検知能力の獲得、中には飛ぶことをやめて泳ぎや走行に特化したものたちまで。 著者...

『正義論』によって現代の政治哲学に深甚な影響を与えたロールズ教授の、30年におよぶハーバード大学での道徳哲学をめぐる名講義をまとめた大冊。

第二次世界大戦最大のスパイとされるリヒアルト・ゾルゲ。 モスクワの情報局とゾルゲの間で送信された無線電報217点を中心に、ほぼ初公開の文書を網羅、公開する。 独ソ戦、日米開戦を目前にしてゾルゲが駐日...

現代思想、＜構造＞概念の形成に寄与し、レヴィ＝ストロースと親交のあった言語学者による論文集。 翻訳や通信と言語学の関係についてなど、全12編。新装で復刊。

未知に向かって語り続けた天才彫刻家アルベルトの言葉を一巻に収めた決定版。手帖と紙業の断片を活字化。 ▼こちらもチェック！ ◎『ジャコメッティ 彫刻と絵画』

＜実体＞から＜関数＞へ。数学・自然科学的思惟構造の形成を概念の発展として把握。近代科学の認識論的基礎づけを試みた先駆的業績。近年、新しい視点で注目を呼ぶ。

分岐現象、カオス、フラクタルなどの概念を軸に、宇宙・生命・社会の秩序形成過程を探り、自然観・世界観を展望。地球環境や生命や経済現象を考察する鍵を提示。

ソシュールの学統を継ぎ、文化人類学、社会学、歴史学、精神分析への広がりを視野に収める言語学。構造と分析、統辞機能などのテーマ、21論文。新装で復刊。

アメリカ革命とフランス革命の考察を中心に、創設の意味、代表制や評論会制のあり方など、「新しい始まりはいかにして生じるか」という著者の根本的問題意識が全体を通底するアーレントの主著の一つ、『革命について』...

本書は、ポール・ゴーギャンが書き残した尨大な文章（自伝、回想、エッセイ、論文、紀行、書簡）を集成したもので、フランス本国においても未紹介の資料や、新発見のテクストを多数おさめている。ゴーギャンの《生と芸...

ホワイトヘッドはわれわれの時代の最も偉大な哲学者の一人であり、彼の哲学を体系的に叙述した主著『過程と実在』は最も傑れた哲学書の一冊である。 しかし、この書が1929年に刊行されたとき、それは多くの印刷...

「本書は自己愛に関する私のこれまでの著作を、いくつかの方向に、さらに一歩乗り越えるものである。これまでの著作と比較して、本書は共感的—内省的態度に対する私の信頼感をより明確に表現している」 ハインツ・...

シカゴの地で、精神分析の新しい理論の展開に力を尽くしたハインツ・コフートは1981年に惜しまれつつ世を去った。彼が創始した内省と共感の心理学は、多くの支持者を得て今日にいたっている。本書は彼が企てた最後...