丸山・福田ほかの聞き取りを通して、政治哲学者にして思想家、歌人である南原繁の自ら語る生涯の足跡と時代背景を伝える。

近代中国像は歪んでいないか。戦後の中国研究に視座の転換を迫り、アジアというもうひとつの世界イメージを提起する。

論理学の初級コースの内容を平易に解説したテキスト。命題論理と述語論理から完全性定理やブール代数を経て、中級以上の議論につなげる。

5～7世紀の古代日本にも、自立した地域国家群の興亡の歴史があった。日本海域の諸地域を、考古学の知見をふまえて描いた力作。

荘園の農民、京都の住人、そして水辺の領主たち。武士発生の根源をつき、王朝国家の形成をあとづける。

明治国家は宗教をどのように位置づけてきたのか。そして、20世紀に入り宗教がどのように語られてきたのかを言説の次元で分析する。

通説的な武士像と貴族像がいかに創出されたか、史学史的な観点からの検討を加える、意欲的な論集。

経済復興をめぐる政党政治の展開過程を、対外関係、労使関係、知識人の三つの視点を交えながら、社会党を軸に分析する。

国家間の複雑な利害を調整するための「外交」が、どのような仕組み、プロセスで行われるかを分析する。吉田茂賞を受賞した外交研究の基礎文献。

一地域であるとともに首都であり、その民衆運動が革命全体の進行に大きな影響を及ぼしたパリの、革命初期の民衆世界の変容を分析する。

神々との関わりで中世という時代を生きた日本人の観念の世界に分け入り、古代と中世の関係の仕組みと中世文化形成の様とを見据える。

真宗教団の発展の過程において異端が発生する理由をさぐり、その系譜を明らかにするとともに、中世から近世への社会的基盤を解明する。

「豊臣平和令」（惣無事令・喧嘩禁止令・刀狩令・海賊禁止令）の発見を通じて、中世から近世への移行期の歴史像を豊かな史実によって再構成。

「日本」史を素材として、パブリックなものとオフィシャルなもののせめぎあう関係、≪公共圏≫存立のあり方を追求。新たな社会関係の可能性の模索と歴史的創造を問う。

昭和研究会、大政翼賛会、海軍政治懇談会の運動などに光をあて、「東亜共同体」論など、昭和十年代史を再構成する不可欠の論点に迫る。

綿業を軸に考察される日・中関係百年史。19世紀世界市場への展開、20世紀に入っての在華紡の形成・発展から崩壊までを分析。

「異文化」「異民族」「他者」の理解はいかにして可能かを問い、人類学ひいては科学 ?学問のトータルな内省に立ち向かう。

時代別主要テーマ6論文、問題別主要テーマ6論文を配し、研究の手引きとして史料の所在や活用の仕方などを紹介。現在においても重要な問題発見の手がかりとなる定評ある論文を多数収録。

内村鑑三とともに福音を信じ、真理のための戦いを戦い抜いた著者の心魂を吐露した30年におよぶ記念講演集。内村鑑三生誕150周年を記念し、新装版で待望の復刊。川中子義勝氏による解説を付す。