キリスト教信仰に立脚し広く西欧文明を見渡しての文明批評・文学論集。 植村正久、巌本善治、徳富蘇峰、北村透谷、内村鑑三の論と、キリスト教受容史を思想的遍歴を交えて綴る山路愛山『現代日本教会史論』を収録。...

ルイ14世の孫に帝王学を施した書を明治日本の処世訓へと訳した『哲烈禍福譚』、漢訳経由でもたらされたキリスト教寓意小説『天路歴程 意訳』、『ロミオとジュリエット』を浄瑠璃文体で訳した『西洋娘節用』を収録。...

争いの舞台装置「牛車」、言えない言葉を託した「扇」、中と外の人の距離感が表れる「御帳台」……。 小物から家具、植物など、古典文学には人物の感情や象徴的意味を表現する印象的な“モノ”が数多く登場します。...

四季折々の日本古来の植物は平安時代の貴族が愛で、文学や絵巻で描写されてきた。 本書は200種におよぶ植物を写真で紹介し文献資料における描写や事例を挙げて解説した決定版。

壮大な説話文学世界を解き明かすための、新日本古典文学大系版『今昔物語集』全5冊の索引。 自立語を中心とした語彙索引、人名・神仏名索引、地名・寺社名索引、和歌・漢詩を集めた詩歌一覧、説話総目次など。

中世の幕明けとなった保元・平治の乱、そして鎌倉初期の公武の対決、承久の変。敗者の運命と滅びの悲劇を、哀切なまでに描く軍記物語の代表作。最も古い様態にもとづく本文が、内乱の全体像をいきいきと伝える。

日本史の闇に君臨する〈鬼〉たちの系譜……とりわけ王朝期に畏怖された、鬼族の王〈酒呑童子〉と眷属たちの物語は、いまも絶えることなく語り継がれている。 そんな鬼たちの怖ろしくも哀しい伝説を愛してやまない作...

歴史を変えた世界の日記・書簡80点を、筆跡までわかる大判で、豊富な図版とともに紹介する。 文学（カフカ、ゲーテ、芭蕉、オーウェル、紫式部、トルストイ、ワーズワースほか）、芸術（ダ・ヴィンチ、コルヴ...

千年の時を越え、世界中で読まれ続ける『源氏物語』。主人公・光源氏をキーワードに、歴史・文学・美術など多様な切り口から物語にアプローチ。彼の生涯や恋愛模様はもちろん、頭中将(とうのちゅうじょう)らにみる貴...

王朝社会に生きた源氏一族の壮大な物語。これは、紫式部が歴史書として描いた「虚構のなかの正史」であった。物語の誕生、源氏と王権、王朝貴族たちの恋愛・死生観、発掘された平安京の姿、源氏絵・注釈書、伝統芸術に...

千年の時を超え、世界最高の文学と称えられる『源氏物語』。不遇な学者の女(むすめ)から中宮彰子への出仕に至った作者・紫式部の生涯を追い、物語執筆の謎に迫る。平安京や須磨・明石、宇治を訪ね、物語の舞台に想い...

平安中期、幼少の天皇に代わり、外戚の藤原氏が摂政・関白となって政治を行う体制が成立した。その最盛期を迎える道長の時代に至る推移を、歴史物語「大鏡」を軸に、平易な語り言葉で述べる。文学的にも優れた入門書。...

娍子立后をめぐって対立する三条天皇と道長。実資は「天に二日無し」といって立后の儀を主宰する。道長と彰子の確執も表面化し、実資は彰子と頻繁に接触する。その間の取り次ぎ役を担ったのが、かの紫式部であった。

日本三大随筆のひとつ『方丈記』を、18世紀末に描かれたとされる「方丈記絵巻」と合わせて掲載。 疫病、火災、地震などの中、長明が至った無常観が、生き生きとした画の描写とともに伝わり、戦禍、コロナ禍、気候...