『婦人公論』『主婦之友』といった婦人雑誌は、いかに「主婦」像をつくりだしたか。 マスメディアというイデオロギー装置を読み解く。

中世に未来記という名の予言書の一群があり、古代から近代まで続く歴史をもっていた。なかでも『聖徳太子未来記』や『野馬台詩』は、太子信仰の展開とともに国家の命運を占うものとなっていく。 中世社会のなかで未...

大化前代から律令時代までに登場した氏族・人物から重要な2800項目を収録。全項目に訓みを付け、平易に解説した待望の新装復刊。

政略と愛憎に彩られた王朝政治、千年の古典となりゆく貴族文化——後宮はすべての淵籔(えんそう)であり、個性的な女性たちがその活動を担った。角田文衞の独壇場と言うべき後宮史・人物史をテーマに、遺された珠玉の...

中国語式表記法によりつつ、日本語的要素を採り入れて日本語文を書き記した変体漢文は、古記録（日記）や古文書（公文書・私文書）において常用された。 『小右記』『御堂関白記』などを用例に挙げ、変体漢文を日本...

近代、とりわけ昭和以降の日本の歴史は、軍事を除いて語れない。満洲事変、5・15事件、2・26事件、盧溝橋事件、日米開戦から敗戦、占領、講和条約、日米安保条約、自衛隊発足、PKO協力法、慰安婦問題など、昭...

戦時中に外務大臣を務め、降伏文書に調印した重光葵が、巣鴨プリズンで書いた貴重な日記史料。 1953年刊行より68年、逮捕から判決までの『巣鴨日記』と、受刑者生活の開始から保釈までの『続巣鴨日記』を合本...

近年の研究によって、新時代を切り拓く「革命児」といわれた信長像が揺らいでいる。史料を丹念に読み解き、信長権力の実態を解明。

幕末から1935（昭和10）年までに日本が保有した600以上の軍艦を一堂に掲載した写真集を復刻。寸法・装備などの要目、艦種、艦名の由来、艦歴など、詳細な解説データを各艦の写真とともに記載する。 また、...

「家」を基礎単位とする前近代日本社会には、「しつけ」や「家庭教育」に安易に含まれない、「家」独自の育成機能や、それを支えた親族や同職仲間の役割があった。 歴史学・文学・教育学・社会学の研究者が一堂に集...

妻玉日への疑問、善鸞義絶事件などの家族の問題や、東国教化の足跡を追究し、『三帖和讃』などに書誌学的分析を加え、親鸞思想を解明。

近代日本にとって“美”とは何か--- 近代の美術行政・制度や美術と美術史をめぐる言説などを論じ、構築された美術の意味と認識の構造を問う。

初版刊行から15年、最新の研究成果を盛り込み、全面改訂した待望の第二版。信長に仕えた家臣１４５８人を網羅し、新収録の人名はもちろん、再録や重複などを修正した人物まで、典拠史料を徹底的に吟味し詳細に解説。...

父親が子を認知する歴史的成立過程を考察し、家や親権の問題を解明。さらに童舞の意義などを探り、家格や身分秩序との関わりを分析する。

1951年の講和条約は、領土・領域、賠償、戦争責任などの「敗者」としての戦後処理問題に加え、「植民地帝国」の清算という難題にも直面した。 米国の思惑にも左右されながら、日本外交はこれらの課題にいかに対...

米軍統治下の戦後沖縄で、激動の波に翻弄（ほんろう）されながらもたくましく生きた人びとの暮らしを知る事典。 大戦末期の米軍本島上陸から27年後の沖縄返還まで、生活に深く関わった出来事111項目を取り上げ...

19世紀末以来、台湾・朝鮮、満洲を実質的に植民地化した日本は、鉄道による効率的な物流網を築こうとした。 創出された朝鮮内の市場がどのような特質を持って成長し、各地域間で分業体制を築いたのか。帝国内の米...

中国地方など11ヵ国に君臨したとも言われる戦国大名尼子氏。残された史料を丹念に収集し、初めてその実像を描き出す。