道ならぬつらいしかし清い恋に悩んでいるクレーヴ公の奥方が，夫君にそれを打開けて庇護を求めたために，心に悩むものを二人生じる結果になった，悲しい純潔な恋の物語である．フランス心理小説の古く輝かしい伝統の最...

デカダンスを代表する異端の作家の「回心」を軸に、世紀末の知の大変動・西欧文明の負の歴史を読み解く

レヴィ魔術三部作。魔術理念や神秘主義のみならず、人物や歴史的逸話を活き活きと綴る。多くの文学者に重大な影響を与えてきた黒い聖典の完訳。

バタイユの思想の核心である「非−知」について自ら語った連続講演の記録を中心に、論考、草稿を集約し、「非−知」の体験とその現代的意味を提起する。新訂増補版。

魔術三部作の完結篇！今明かされる秘術のすべて 『高等魔術の教理と祭儀』（1856年）、『魔術の歴史』（1860年）に続く、1861年に成った近代オカルティズムの祖レヴィによる魔術三部作の完結篇。オカル...

おしゃまな貴族のおてんば娘、ルウルウが繰り広げる日常の大冒険！薔薇十字社からの単行本刊行より三十余年、ついに待望の新装復刊。本文二色刷の豪華仕様。解説＝中野翠／挿画＝宇野亜喜良／装丁＝名久井直子

※全集未収録作品『怪傑シラノ』を初収録！※特別付録：『サボテン！銃をとれ』をオリジナルのまま横組にて別冊収録！ 普段はいたってお人好しでおっちょこちょいだが、ミルクを飲むや、俄然、力がみなぎり、悪...

18世紀が生んだ巨大にして奇っ怪な書物 『百科全書』。集積と細部への固執と、分類と構造への意志とが共存する一枚の世界図絵に、世界像を更新しようとする人間的な情熱を読み、近代 「啓蒙」 の忘れられたダイナ...

饒舌と沈黙のあいだ 《話す》という欲求に憑かれた男の物語（「おしゃべり」）、 口をつぐんだ少年をめぐる奇妙なゲーム（「子供部屋」）。 ことばの《在／不在》を問う《沈黙の作家》の珠玉の名作を、 ...

華麗なるフランスの首都にして、世界文化の中心と讃えられる大都市パリ。実は、その造成に使われた石材は、市街の地下採石場から切り出されたものであり、その坑道は、あたかもシロアリの巣のように、都市の増殖に応じ...

本書は、ポール・ゴーギャンが書き残した尨大な文章（自伝、回想、エッセイ、論文、紀行、書簡）を集成したもので、フランス本国においても未紹介の資料や、新発見のテクストを多数おさめている。ゴーギャンの《生と芸...

ぼくらがいま、必要としているのは、パンではなく、詩なのではないだろうか？　荒ぶる世界のなかで、“考えること”を実践しつづけた、シモーヌ・ヴェーユの真実のことば。

美しき人妻、高級娼婦、社交界の名花、可憐な田舎娘。四人の女性に愛されながら、夢のような恋を求める青年が、純真さとひきかえに少しずつ成長する物語。『ボヴァリー夫人』とともに名訳で贈る小説の最高峰。

法律の勉強のために上京したフレデリックは、帰郷の船上で出会った人妻に心奪われ、一途に彼女を慕いながらパリで暮らしていく。革命下のパリで生きる夢見がちな青年と、彼を取り巻く四人の物語。

1969年5月の初め、ひとつのうわさがオルレアンで広まった。幾人かの女性が行方不明になっているという。ユダヤ人の商人たちが、ブティックの試着室のなかで薬物をかがせるか注射するかして、地下の通路を経て、外...

ルナアルの自然と人生に対する観察記録集ともいうべき作品集．故郷の土地や農民を描く『土地の便り』には，文学者ルナアルの鋭い観察のかげに，人間味のこもった愛情と共感が自然ににじみ出ていて我々の感動を誘う．そ...

サドから、バタイユ、ジュネ、マンディアルグの系譜に連なるフランス・エロティシズム文学の秘められた傑作、２０世紀最後の禁断の書物。衝撃の“黒い文学”。