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  • 生き残った帝国ビザンティン

    【著者】井上浩一

    ビザンツ帝国への入り口として最高の書。
    ローマ皇帝として有名なコンスタンティヌス帝から記述をスタートしているので少しでもローマ帝国を知っていれば十分に読める点が素晴らしい。
    入り口を広くしながらも、この1000年帝国の押さえるべきところをしっかり押さえているところもいい。ユスティニアヌス帝の大征服やレオン3世の聖像禁止令、アレクシオス1世の十字軍招聘といったメジャーな出来事だけでなく、英雄皇帝ヘラクレイオスの事業やマケドニア朝の強勢、マヌエル1世のイタリア派兵など、教科書でしかビザンツ帝国を知らない者には初めて知る出来事も多数、しかも分かりやすく紹介されている。

    しかし何よりいいのはプロローグに描かれたコンスタンティノープル陥落の記述だろう。塩野七生の「コスタンティノープルの陥落」よりも叙情に満ちている。

    難を言えば、筆者自身がビザンツ美術に興味が無いため、美しきビザンツ絵画(モザイク、フレスコ、板イコン)の解説が少ないところが物足りないか。(2003/12/10)
  • イエスとその時代

    【著者】荒井 献

    荒井氏の史的イエスに関する書籍は他にもあるが本作が最も情熱であると思う。
    丹念に福音書にテキスト批判をほどして浮かび上がってきたイエス像は、
    “荒井氏にとってのイエス”との批判もあるが、地に足がついている。
    キリスト教徒でもない私が10年来読みつづけても飽きがこないのはどういうわけだろうか。
    この感動を今の若者にも味わってほしいと思う。(2003/12/10)

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