復刊ドットコム

新規会員登録

新規会員登録

V-POINT 貯まる!使える!

メークイン男爵さんのページ

復刊リクエスト投票

  • 日本教の社会学

    【著者】山本七平 小室直樹

    確か高校時代に読んだ『日本人とユダヤ人』に、たいへん感銘を受け、その時始めて『日本教』と言う言葉を聞きました。夏目漱石を題材に使っておられました。そう言えば『漱石の心的世界-「甘え」による作品分析』(土居健郎)なんて本がありますね。そして「甘え」と言うコトバが世界中で日本にしかないとも。
    その時には「日本教と言うのは、表現の工夫だろう。」と思っていましたが、「ありゃ? 本当に宗教じゃないか?」と思い始めました。
    共産主義が宗教なのは誰にもすんなり解りますが、日本人の行動や思考の基礎低音と成っているものを『宗教』と看破するのは、味噌汁を飲みながらカツオダシに気付くようなものです。(そう、か?)
    この着想と言うか、斬り込みは、山本七平先生の天才を待たねば成らなかったと思います。

    山本先生が著作の題名に『日本教』と言う言葉を持って来ただけで、「これは相当に、力こぶの入った本ではないか?」と期待されます。
    この本が廃刊に成ったのは、上の着想が馴染みのないものだったからで、今ならすんなり受け入れられるかも知れません。(2006/02/07)

V-POINT 貯まる!使える!