3 票
著者 | 井上靖 |
---|---|
出版社 | 新潮社 |
ジャンル | 文芸書 |
ISBNコード | 9784101063294 |
登録日 | 2003/05/02 |
リクエストNo. | 16210 |
リクエスト内容
滋味溢るる、というのはこういうことを言うのだろうか。
たいへん素晴らしかった。『猟銃』なんかすごい好きですね~。
しかし、彼の詩に共感するというのは、それだけ今の人生に満足していない、ということなのであまり喜ばしい事ではない、そんな気がします。
井上靖さんの詩は、むしろ非常に短い小説といった体裁のもので、全てが全てではありませんが、読むと『苦渋』や『後悔』という言葉が頭をよぎります。
煮え切らなかったり、逃げたりと、はなはだ愚劣な過去の自分が突然に襲いかかるときが私にはあります。それに近い状態に引きずり込む力が、この詩集にはあるのです。
心がチリチリとざわめき、過去の自分を罵らずにはいられなくなる。そんな心が痛いような、痒いような、慙愧の念を起こさせる、これはそういう詩集なのです。
この詩境は年輪重ねた大人のものなのでしょう。であるから旨みではなく滋味なのです。
投票コメント
全3件
読後レビュー
NEWS
-
2003/05/02
『井上靖全詩集』(井上靖)の復刊リクエスト受付を開始しました。
復刊実現の投票はあなたの投票から。
復刊リクエスト投票であなたの思いを形にしましょう!
くろ