家族の繋がりが極めて強く、一族同居が理想とされた社会、役人になると権力と富を一手に手中にできた旧中国の特異な制度--- この「家」と「官」のしくみの中で人々はどう生きようとしたのかを平易なスタイルで描...

王法・仏法と神道、白山信仰、鎮魂の系譜等の主題で、中世の顕密体制論や王権の問題を社会生活史の角度から捉え直す。 その上で身分制に潜む神秘思考や仏教革新運動の歴史的性格を考察、日本人の宗教意識へ新接近を...

冬の終わりに庭の小さな雪だるまを冷凍庫にかくしてしまったピーター。雪だるまが急に消えて不思議がるお兄ちゃんをよそに、〈夏に雪だるまを見る会〉を思いつきます。アメリカの名コンビによる、楽しいお話。

名馬のキャリコは、仲よしのカウボーイの少年ハンクといっしょに、牛をぬすんだ5人組の悪漢どもを相手に大活躍。追いつ追われつの大活劇がスピーディーに展開する、コマ・マンガふうの楽しい絵本。

ある日お母さんといっしょにスーパーに行った女の子は、冷凍庫の中に小さなお人形を見つけました。寒そうでさびしそうに見えるそのお人形のために、女の子はちっちゃなぼうしとオーバーを作って届けました。

2台の小さな機関車が、ぱふぱふ、ちゃぐちゃぐ走ります。めざすは西の青い海--- トンネルをくぐり、鉄橋を渡り、山を越えてゆく汽車の旅を、リズミカルな文章と、モダンな配色の絵で描きます。

レレブムは青い象さん。ふつうの色の象になりたくていろいろ試してみますが、青い色は変わってくれません。ある日、白い花を食べてみたら、あれあれ、レレブムは姿が見えなくなって…。

アルフレッドとくまのふわふわくんは、赤ちゃんのときから大の仲よしでした。ところが、新しいとらのしまくんの出現で、ふわふわくんはいつのまにか仲間はずれに。悲しみのあまり、ふわふわくんは…。

春は梅の花でおままごと、夏には梨の実とり、秋の楽しい運動会、そして深い雪の中で迎えるお正月--- 東北地方の農村の素朴な暮しと自然を、いたずらっ子のたけちゃんを中心に描きます。

1953年に創刊された〈岩波の子どもの本〉は、手に取りやすい判型で多くの読者に愛され続け、2023年で創刊70年を迎えます。この機会に、リクエストの多かった作品のなかから7点を厳選し、復刊いたします。 ...

現在の科学でも再現できない生物のしなやかな動きの秘密とは。 分子1個の動きを直接みる画期的な方法によって明らかになった、ランダムな熱ゆらぎから方向性のある運動を生み出す生物の巧妙なしくみを解説する。

元素の起源を探ることは星や銀河の形成と進化の過程を解明する有効な手段である。宇宙における元素合成を、星の一生、とくにその終焉である超新星爆発を中心に解説。さらに理論的予測の観測による検証について紹介する...

アウグスティノ修道会士が精力的に収集し総合した、十六世紀中国（明王朝）の全体像。 豊沃な土地、勤勉な民衆、完備された政治制度をもつ中国を大王国としてリアルに描きだす、西欧人の中国認識の基礎となった書物...

ポルトガル大使トメ・ピレスによる一大地理書。 マレー、スマトラ、ジャワ、香料群島、中国、日本、インドなど、十六世紀前半、香料貿易を独占しようとしたポルトガル王家が秘匿したアジア地域に関する一大記録。

イエズス会士ホセ・デ・アコスタによる、新世界に関する最初の科学的報告。 下巻では、新世界における偶像崇拝、信仰、文字、暦、社会制度、戦争等について詳述する。 無名征服者による「ペルー征服記」を併収。...

和辻哲郎が「殆んど驚愕に近い感じを受けた」と述べた、イエズス会士ホセ・デ・アコスタ（一五四〇-一六〇〇）による、新世界に関する最初の科学的報告。 上巻では新大陸の気象、地形、動植鉱物等を詳述する。

アズララ『ギネー発見征服史』とカダモスト『航海の記録』を収録。 前者は西アフリカへの航路を開拓したポルトガルの航海王子エンリケの功績を詳述。カダモストは、エンリケの勧誘に応じ西アフリカを航海したヴェネ...

コロンブスの新世界到達、マゼラン船団の世界周航、ガマのインド航路開拓、バルボアの大平洋発見、「新大陸」の存在を確認したアメリゴ…。航海者たちの野望、執念と、近代史の変動を決定した大航海時代の幕開け。

キリスト教信仰に立脚し広く西欧文明を見渡しての文明批評・文学論集。 植村正久、巌本善治、徳富蘇峰、北村透谷、内村鑑三の論と、キリスト教受容史を思想的遍歴を交えて綴る山路愛山『現代日本教会史論』を収録。...

ルイ14世の孫に帝王学を施した書を明治日本の処世訓へと訳した『哲烈禍福譚』、漢訳経由でもたらされたキリスト教寓意小説『天路歴程 意訳』、『ロミオとジュリエット』を浄瑠璃文体で訳した『西洋娘節用』を収録。...